ペレスの開幕以来数戦のパフォーマンスは不十分であると発破をかけたのは、他でもないマクラーレンのマーティン・ウィットマーシュ代表であり、今も彼は若いドライバーを過度に戒めるのは不適切だとの考えを変えていない。
バーレーンGPではジェンソン・バトンとの接触を引き起こしたセルジオ・ペレスに対し、闘志は保ったまま少しだけドライビングスタイルを大人しくして欲しいと願っている。
「タフなドライバーに育ってくれていると私は思っている。ペレスは若いし荒削りなのは当たり前だ。でもチームメートを後から押し出すというのはやってはならないことだ。相手にはパンクを引き起こす可能性があるし、自分自身もフロントウイングをもぎ取られる可能性があるからね」
「今年のペレスは切れ味が欠けているという人もいたが、バーレーンの彼の切れ味は凄かったよ!」
ペレスはバーレーンのパフォーマンスで自信を深めたはずだとウィットマーシュ。結果的にはチームメートより4つ上の6位でフィニッシュした。
「結果的には、ファイティングの末に素晴らしいリザルトが得られた。あの出来事にはハラハラさせられたし、チームとしては多少の出費を余儀なくされたが、彼が自信を持ってくれるのならそれも良い」
チームメート同士のレーシングを積極的に受け入れるというマクラーレンの伝統は、バーレーンGP後も変わらないとウィットマーシュは断言する。
「確かに二人のドライビングはすれすれのところで交錯していた。だがそれもチームがドライバー同士の競争を許してればこその現象だ。われわれはチームメート同士のレーシングを禁じていない。それを認めなければ、後方に位置するドライバーはたとえ自身の方が速いのだと確信していても前に出ることを許されないことになるだろう」