ホンダの岩村哲夫副社長は、2012年度の四輪車販売が初めて400万台を超えたことについて「(1990年代後半に)さかんに400万台を売らない自動車メーカーは存在しないといわれたが、ところがまだ生き残っている。だから台数だけではない」と強調した。
「もちろん自動車メーカーにとって成長は必要なことだし、台数をベースにコストも決まってくるから、ある程度の規模は必要だが、それだけがディサイディング ファクター(決定的要因)ということではない」とも語った。
ホンダが4月26日に公表した2012年度の四輪車のホンダグループ販売台数は前年度比29%増の401万4000台。2013年度は同10%増の443万台を計画している。
またホンダは四輪車販売で2016年度に600万台以上を目指す方針を掲げているが、岩村副社長は「600万台も台数ありきという考え方ではない。600万台の体質を造ろうということ。600万台の体質とはどういうことかというと、供給や販売体制がきっちりと600万台できるようにしていこうというものだ」と説明。
「そういう中でも中国の反日デモや大震災など色んな政治、社会的なファクターが起きる。単に600万台といってもなかなか難しい部分があるかもしれない。ただその体質を造って、商品もあたって、コンペティターにも勝ち抜いていければここまでいくぞ、そういうのが600万台の意味」と述べた。