【上海モーターショー13】シトロエンブースはCラインのみ展示の理由

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シトロエン C-エリゼ
シトロエン C-エリゼ 全 5 枚 拡大写真

上海ショーのシトロエン・ブースに展示されたのは“Cライン”の車種だけ。『DS3』、『DS4』、『DS5』の“DSライン”の姿はなかった。

背景は提携関係だ。PSAは中国で東風汽車と合弁を組んでCライン系車種の生産・販売してきたが、DSラインの導入に伴って2つ目の合弁相手に長安汽車を選ぶと共に、DS専売の販売網も築き始めている。そこで今回のショーからCラインとDSラインでブースを分けたというわけだ。

東風シトロエンとPSAが共同出展したシトロエン・ブースでは、『C4L』がワールドプレミアした。ハッチバックの『C4』をベースにホイールベースを延ばし、トランクを加えたセダン。中国市場では後席の広いノッチバックが好まれるため、そのニーズに応えて上海のPSAテクニカルセンターがデザインした。中国とロシアで生産するという。

もうひとつ、C4Lよりひと回りコンパクトなセダンの新型『C-エリゼ』も中国デビュー。従来のC-エリゼは古い『ZX』ベースだったが、新型はプジョー『301』の姉妹車に生まれ変わった。ダブルシェブロンを配したフロントマスクやDS4風のレリーフラインを入れたフロントフェンダーなどで、『301』と差異化している。すでに南米で販売されているが、中国ではもちろん現地生産となる。

3月にジュネーブでデビューしたコンセプトカーの『テクノスペース』も、このブースの目玉のひとつ。この量産版である新型『C4ピカソ』はすでに4月2日にパリで発表されているのだが、やはり「ものには順序」で、まずはコンセプトカーを中国で初披露したというわけである。

《千葉匠》

千葉匠

千葉匠|デザインジャーナリスト デザインの視点でクルマを斬るジャーナリスト。1954年生まれ。千葉大学工業意匠学科卒業。商用車のデザイナー、カーデザイン専門誌の編集次長を経て88年末よりフリー。「千葉匠」はペンネームで、本名は有元正存(ありもと・まさつぐ)。日本自動車ジャーナリスト協会=AJAJ会員。日本ファッション協会主催のオートカラーアウォードでは11年前から審査委員長を務めている。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。

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