トヨタ自動車は5月8日、2014年3月期の連結業績予想を発表した。世界販売の好調持続や為替の円高修正により、営業利益は前期比36%増の1兆8000億円を見込んだ。利益水準としてはこれまでで4番目となる。
今期の世界販売はグループの小売ベースで前期比4%増の1010万台と、初めて大台に乗せる計画。売上高は7%増の23兆5000億円、純利益は42%増の1兆3700億円を予想した。
為替は1ドル90円、1ユーロ120円と想定しており、営業利益段階で4000億円の増益効果をもたらす。ただ、足元より相当な円高水準を前提にしたため、収益見通しも保守的な水準となった。今後の為替動向によっては過去最高だった08年3月期(2兆2703億円)以来、6期ぶりの2兆円乗せも見えてくる。
会見した豊田章男社長は、好業績にも「われわれは持続的な成長に向けたスタートラインに立っただけ」とし、技術イノベーションや各部署での生産性向上などにより「真の競争力をもったトヨタグループに”リボーン”させたい」と語った。