【プジョー 208 試乗】ヤンチャに走ってばかりいられない大人たちに…まるも亜希子

試乗記 輸入車
プジョー 208 R5(パリモーターショー12)
プジョー 208 R5(パリモーターショー12) 全 4 枚 拡大写真

白いボディのボンネットに「Shell」のロゴ。赤・青・紺・黄色のPEUGEOT TALBOT SPORTカラー。

1984年にデビューしてわずか3戦目から3連勝するなど、ラリー界の新時代を切り開いたライオンの姿に魅了された人たちの多くは、すでに酸いも甘いも知り尽くした大人になっている。

ラリーでの活躍に比例して大ヒットとなった205シリーズの中で、とくに人気を集めたスポーティモデルの『205GTi』をルーツとする最新モデル、『208GTi』は、そうした人たちの成長に合わせるかのように、とても上質でプレミアム性の高いスポーティモデルに仕上がっていた。

通常の208が1.6リットルで120~156psのところ、208GTiは1.6リットル直噴ツインスクロールターボエンジン+6MTで、200ps/276Nmの大盤振る舞い。

フランス・ニースの山道や高速道路を走ってみると、60km/hくらいの街乗りではとても穏やかで、のんびりと快適に走れる一方、高速道路でひと踏みした途端には刺激的な加速にシビレることもできる。

207RC比で約90kgの軽量化や、GTi専用の足まわり、リヤクロスメンバーの剛性強化などによって、カーブを抜ける時の動物的な身のこなしもプジョーらしい魅力だ。

外観やインテリアはクロームシルバーとレッドラインがセンスよく効いていて、単なるスポーティとは別格の存在感。

昔の熱い気持ちを持ちつつも、ヤンチャに走ってばかりいられない大人たちには、理想的なクルマが208GTiではないだろうか。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★

まるも亜希子/カーライフ・ジャーナリスト
映画声優、自動車雑誌『ティーポ(Tipo )』編集者を経て、カーライフ・ジャーナリストとして独立。現在は雑誌・ウェブサイト・ラジオ・トークショーなどに出演・寄稿する他、セーフティ&エコドライブのインストラクターも務める。04年・05年にはサハラ砂漠ラリーに参戦、完走。13年3月に女性のパワーでクルマ社会を元気にするネットワーク「ピンク・ホイール・プロジェクト(PWP)」を立ち上げ、活動を開始したばかり。日本カー・オブ・ザ・イヤー(2005-2013等)選考委員、AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)理事。Ustream番組『ピンクホイールTV』出演、公式ブログ『運転席DEナマトーク!』『恋とクルマと女と男』他アップ中。

《まるも亜希子》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
  2. シボレー『コルベット』がニュルブルクリンクで「米国メーカー最速ラップ」樹立
  3. 「強烈な需要がありそう」スバルの3列シートSUV『アセント』が今、SNSで話題に
  4. 21車種・64万台超、トヨタ自動車の大規模リコールに注目集まる…7月掲載のリコール記事ランキング
  5. 2.5Lエンジンを搭載する『インプレッサ』登場、米2026年モデルに「RS」
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
  3. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  4. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
  5. 湘南から走り出した車、フェアレディZやエルグランド…日産車体が量産終了へ
ランキングをもっと見る