日産自動車は5月15日、損害保険ジャパンが提供する新自動車保険向けに、電機自動車「リーフ」のプローブ情報の外部提供を開始すると発表した。
日産では、リーフのプローブ情報を積極的に活用することで、ユーザーの役に立つ新しいサービスを提供する取組みを進めている。企業向けビジネスとしてプローブ情報を提供するのは今回が初めて。
日産は、リーフのユーザーとのカーウイングス契約に基づき、リーフのEV専用情報通信システムを通じて日産カーウイングスデータセンターに収集される、位置、走行距離などのプローブ情報を編集・加工し、契約者の同意のもと、損保ジャパンへ提供する。
「PAYD(走行距離連動型保険)」や、「PHYD(運転行動連動型保険)」と呼ばれる走行距離や運転行動と連動した「UBI(利用ベース保険)」など、新しい自動車保険への関心は高まっており、リーフのプローブ情報を活用することで、走行距離に応じた合理的な保険料金を設定できる。
エコ・安全運転診断などの走行概要のフィードバックや盗難追跡サービスなどの付帯サービスの提供も可能となる。
損保ジャパンは、提供されたプローブ情報を、5月募集開始、7月1日保険責任契約開始する個人向け自動車保険「ドラログ」に活用する。
日産はこれまでも「デイリー更新型充電スポット情報の提供」や、「高精度バッテリー残量予測&実績サービス」など、日産カーウイングスデータセンターで収集されるプローブ情報を活用したサービスを提供してきた。
リーフは、車載のデータ通信モジュール(TCU)を介して日産カーウイングスデータセンターと常時接続することで、各種ドライビングサポート機能や、オーナー向けウェブサイトを通じたEV運転履歴の確認、バッテリー状態の管理、エアコンの遠隔操作、航続可能距離や充電スポットを確認しながらのドライブ計画作成など、EVならではサポート機能を提供している。
日産は今後も、リーフと日産カーウイングスデータセンターが常時通信することによって得られるプローブ情報を活用し、ユーザー向けに新しい価値を提供するサービスを増やしていく予定。