ホンダジェット5号機、初飛行に成功…藤野社長「飛行試験が最終段階に入った」

航空 企業動向
試験用5号機の初飛行
試験用5号機の初飛行 全 4 枚 拡大写真

ホンダの航空機事業子会社であるホンダ・エアクラフト・カンパニー(HACI)は、小型ビジネスジェット機「ホンダジェット」の試験用5号機が初飛行に成功したと発表した。

5号機初飛行の成功は、スイスのジュネーブで開催されているビジネス航空ショー「2013ヨーロピアン・ビジネス・アビエーション・コンベンション&エキシビション(EBACE2013)」で発表した。

5号機は、米国東部時間5月16日15時00分(日本時間5月17日4時00分)に、HACI本社がある米国ノースカロライナ州グリーンズボロ市のピードモントトライアッド国際空港を離陸、高度1万2000フィート(約3660m)を速度300ノット(時速約556km)で順調に飛行した。

60分におよぶ飛行試験では、低速時および高速時の操縦性チェックのほか、アビオニクス各種システムのチェックを行った。

ホンダジェットの開発責任者であり、開発・製造・販売を担当するHACIの藤野道格社長は「5号機は、顧客に納入するホンダジェットの最終仕様インテリア、オプションを備えており、主に機能と信頼性の最終試験(Function & Reliability試験)に用いる。今回の試験成功は、飛行試験が最終段階に入ったことを意味し、我々にとって重要なマイルストーンとなる」とコメント。

試験機5号機の塗装は、青とパールホワイトにメタリックゴールドのストライプが入った特別仕様で、客室の内装は、薄いベージュ色を基調とした高品位なデザインになっている。

飛行試験の進捗状況は、昨年10月にアリゾナ州で行われた高温環境試験に続いて、今年3月にミネソタ州で寒冷地試験が行われた。また、フラッター試験により、設計急降下速度までの機体の耐空性を証明した。

飛行試験は、現在、計4機の機体を同時に用いて行われている。構造試験に関しては、終極荷重試験が完了し、試験用6号機を用いて非常時のドアの機能や操作性の評価、損傷許容試験などが行われた。

GE・ホンダ・エアロエンジンズ社製ターボファンエンジンHF120の米国連邦航空局(FAA)による型式認定取得は、今年10月~12月が見込まれており、ホンダJetの型式認定取得は2014年後半となる予定。

HACI本社の敷地内に建設中のカスタマーサービスセンターは、今秋には完成し、年内に米国連邦航空局(FAA)から整備工場としての認定を得る予定。サービスセンターには、技術情報の管理や、部品の在庫管理などを行うための最新IT技術を導入、世界9カ所のホンダジェット・ディーラーとともに高品質のアフターサービスを提供する。

《レスポンス編集部》

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