東京ビッグサイトで開催された「NEW環境展2013」(5月21日~24日)で、高圧洗浄車によるデモンストレーションを行ったのがニルフィスクアドバンス(本社・神奈川県横浜市)だ。なんでもこの洗浄車が福島県南相馬市の道路の除染で大活躍したそうだ。
この高圧洗浄車「サイクロン」は同社の親会社、ニルフィスク社(デンマーク)が開発したもので、革命的な表面洗浄技術により、汚水を垂れ流したり、洗浄面を傷つけることなく、コンクリートなどの硬い路面の汚れやタイヤ痕、石油といった付着物を洗い落とす。しかも、ほぼすべての汚水を回収して汚染物質を濾過し、水を再利用するという。
8本のタービンブレードを装備したサイクロンヘッドが高速回転し、カテゴリー4(風速59~69m/秒)のハリケーンと同等の空気と水の渦を生み出す仕組みになっている。そのため、バキュームを使わずに汚水や小さなゴミを回収し、ディープな洗浄ができるのだ。
「主に滑走路の洗浄に使われていたんです。それが昨年、日本で福島県の道路で除染に使えるのではないかとなり、調べた結果、除染能力が高いとわかり、導入されました」と同社関係者は話す。
価格は4000万円と高額だが、車幅が1.4mしかないため、細い道でも作業できるということで、導入された南相馬市では非常に重宝がられたそうだ。