eKカスタムに搭載されるのは、64ps/10.0kg-mを発揮するインタークーラーターボ版。その走りっぷりは十分な手応えだ。
NAと較べ、同じアクセルの踏み込み量なら明らかにパワフルだ。ただしNA同様にCVTの制御が洗練されており、大出力に手を焼くことなく、冷静に、厚みのあるトルクと回すにつれ発揮されるパワーの恩恵にあずかれる…そんな印象。NAのパワーフィールにも好感がもてるが、ターボは、洗練され活きのいいキャラクターがひとまわり増強されたイメージといったところか。
165/55R15(NAは155/65R14)サイズのタイヤが組み合わせられた足まわりも、決してゴツつかず、軽自動車としては安心感が高く快適な乗り味を確保している。しっかりした手応えのステアリングフィールもいい。
ブラック内装は、シート表皮のセンスのよさで、大人びて落ち着いた、上質な雰囲気に仕上げられている。豊かな面質のボディはNAと同様。ユーザーを思ってのことだろうが、フロントマスクは、ややライバル車を意識しすぎ?という気がした。
■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★
島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。 便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。