【三菱 eKワゴン 試乗】走りも内・外観のセンスもより“いい軽”に…島崎七生人

試乗記 国産車
三菱 eKワゴン
三菱 eKワゴン 全 7 枚 拡大写真

“excellent K-Car(いい軽)”の名のもと登場した3代目。今度の新型は、いいセンス、いい質感にも仕上げられていることは、ごく短時間の試乗でもわかった。

印象的なのはボディサイドの抑揚、彫りの深さだ。軽は寸法の制約で貧素な面質になりがち。しかし『eKワゴン』は、自然できれいな深みのあるキャラクター線を通し、表情を豊かにしている。ヘッドランプ後端からドアミラー下にかけての部分の盛り上がり、リヤコンビランプにつながるラインの抑揚など、今までの軽にはなかったもの。よく見ると、リヤクォーターウインド~ピラーは3次元的に絞られ、クルマのリヤまわりを引き締めている。

内装もトリム類表面に無闇に多種類のシボを使わず、落ち着いた仕上げ。しっとりとした風合いだが腰のあるシート表皮もいい。シートサイズ、着座感は前後席とも上々。視界も自然で明るい。唯一、売りの静電式タッチパネルは、クルマの操作系なら物理キー(またはダイヤル)のほうが安心感があると思う。

しっかり手応えを確保したステアリングフィール、安心感のあるフラットな乗り心地もなかなか秀逸。49ps/5.7kg-mのDOHC 12バルブ3気筒エンジンは、通常走行で必要にして十分。シフトレバー横のDsスイッチで切り替え副変速機を活用すれば、NAながらターボに迫る力強い加速も得られる。13km/h以下で効くアイドリングストップ、ヒルスタートもありがたい。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。 便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 待望の新型スズキ『GSX-R1000R』が予告なしの初公開!「3色3様」往年のレーシングカラーで日本市場復活へ
  2. 世界初の「破壊不可能ホイール」って何だ!? テスラ向けパーツ手掛ける米メーカーが開発
  3. 「ミニGSX-R」をスズキがサプライズ発表!? 鈴鹿8耐マシン以上に「サステナブルかもしれない」理由とは
  4. 新型『ムーヴ』『ステラ』のコーナリング性能を向上、ブリッツの車高調「DAMPER ZZ-R」シリーズ
  5. 車検NGの落とし穴!? シート交換で絶対に知っておくべき新ルール~カスタムHOW TO~
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  3. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
ランキングをもっと見る