【スバル XVハイブリッドプロトタイプ 試乗】発展途上の第一歩…河村康彦

試乗記 国産車
スバル・XV ハイブリッド プロトタイプ
スバル・XV ハイブリッド プロトタイプ 全 5 枚 拡大写真

モーター出力がわずかに10kW、13.6ps分しかないゆえ、「それだけでスタート」というのは事実上不可能。また、エンジン走行中にそんなモーター分が上乗せをされても、やはり出力がごくわずかなので、それによる“ブースト感”もごく限定的だ。

ハイブリッド・モデルにしてはブレーキフィールがなかなか良好…と思ったら、「協調回生は行わない通常の油圧式」という事なのでそれも当然。空調用コンプレッサーも通常アイテムというから、それは「エンジンが掛かっていないと稼動しない」という事を意味している。

ベース車に余りヒケを取らないハンドリングや快適性の感覚は「130kgほど重量が増えた割には立派」と言えそうだが、一方で「前述のような“薄味システム”に過ぎないのに、130kgも増えたのは残念」という見方も出来そう。

結局のところ、販売店が「ウチにも独自のハイブリッドがあるんです!」という口上を語れる事こそが主目的と思しき“この程度のシステム”で、「スバル独自のハイブリッド」などと胸を張って欲しくないというのが実感。それがまだ、発展途上の第一歩のアイテムに過ぎない事は、開発に携わった人こそが最も良く分かっているはず。「真にスバルらしい」と感じさせてくれる次作に期待大!

■5つ星評価
パッケージング:★★★
インテリア/居住性:★★★
パワーソース:★
フットワーク:★★★
オススメ度:★

河村康彦
1960年生まれ。自動車専門誌編集部員を経て、1985年よりフリーランス活動を開始。現所有車はポルシェ・ケイマンS、スマート・フォーツー、VWルポGTI(ドイツ置き去り…)

《河村康彦》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「ミニGSX-R」をスズキがサプライズ発表!? 鈴鹿8耐マシン以上に「サステナブルかもしれない」理由とは
  2. メルセデスベンツ車だけに特化!走りを静かにする「調音施工」認定店が埼玉県三郷市にオープン
  3. 車検NGの落とし穴!? シート交換で絶対に知っておくべき新ルール~カスタムHOW TO~
  4. トヨタの大型ピックアップトラックの逆輸入に期待? 新型発表に日本のファンも熱視線
  5. 次期BMW『X5』の車内を激写! メーターパネル廃止、全く新しいパノラミックiDriveディスプレイを搭載
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
  3. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 栃木ホンダ販売、テラチャージの急速充電器設置…EV充電環境を強化
ランキングをもっと見る