【マツダ ビアンテ グランツ SKYACTIV 試乗】こだわりの内製6速ATがもたらす快適性…島崎七生人

試乗記 国産車
マツダ ビアンテ グランツ SKYACTIV
マツダ ビアンテ グランツ SKYACTIV 全 10 枚 拡大写真

最新要素技術を“SKYACTIV”と総称し、打ち出し中のマツダ。マイナーチェンジしたビアンテも、走りの要のエンジン、ミッションを一新して登場してきた。

【画像全10枚】

とくに凝っているのは内製の強みを活かした独自設計の新6速AT(SKYACTIVE-DRIVE)。仕組みは従来のステップATだが、トルクコンバーターやクラッチ自体の改良、変速を司る電磁弁が収まるモジュールのトランスミッションへの内蔵、低粘度ATFの使用etc.多岐にわたる刷新を実施。結果、ロックアップ領域の拡大(従来型5速ATの49%から82%に)、燃費に代表される効率、フィール、快適性などを大きく高めたのが特徴という。

そんな新しいパワートレーンを搭載したビアンテの走りはどうか? 実燃費や長距離をこなしての快適性などの確認までは至らなかったものの、短時間の試乗ながらまず実感したのは、初期型に較べ、クルマの挙動が全体に穏やか、しなやかになっているということ。一筆書き……そう言って伝わるかどうか、そういう洗練された印象にまとめられている。16インチタイヤということもあり、乗り味も低速からごく優しい。

6速ATはその存在をまったく意識させないほどで、ということは、ごく自然に最良のドライバビリティを実現していることでもある。パワーフィールも自然で、低速時のアクセルワークも自在だった。

セカンドシートのウォークイン時に操作するレバーがわかりやすい赤色になっていたり…と、小改良で可能な手直しも実施された。こういったミニバンが必要なファミリーは、常に一定数はいるはず。刷新されたパワートレーンと組み合わせられた、次世代の新発想の“本体”にも、今から興味がわく。 

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。 便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

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