デンソー、最大2500気圧のディーゼルエンジン用電子制御燃料噴射システムを開発

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デンソー・ディーゼルエンジン用電子制御燃料噴射システム
デンソー・ディーゼルエンジン用電子制御燃料噴射システム 全 1 枚 拡大写真

デンソーは6月26日、世界最高となる最大2500気圧の燃料噴射圧力を実現する、ディーゼルエンジン用の電子制御燃料噴射システム「コモンレールシステム」を開発したと発表した。

同システムは、従来の2000気圧システムと比べて、構成部品の構造の改良と燃料噴射圧力の高圧化などにより、車両の燃費を最大3%向上するとともに、排ガス中の有害物質であるPM(粒子状物質)の発生を最大50%、NOx(窒素酸化物)を最大8%削減することができる。

コモンレールシステムでは、燃料ポンプからインジェクター(燃料噴射装置)に送られる燃料のうち、一部がエンジンの燃焼室に噴射されず、システム構成部品の潤滑などに使用され、その後に燃料タンクに戻される。今回開発したコモンレールシステムは、構成部品であるインジェクター、燃料ポンプ、コモンレール(蓄圧室)の構造を改良することにより、燃料タンクに戻されていた燃料を従来のシステムに比べて約9割削減し、燃料ポンプの負荷を大幅に低減。これに加え、部品の構造の見直しや材料の改良によるシステムの高圧化により、噴射される燃料をより微粒化し、着火性と燃焼状態を改善できるため、燃費性能の向上と排ガスの浄化に寄与することができる。また燃料ポンプの負荷低減により、噴射圧を高めながらもポンプ体格は従来レベルを維持した。

デンソーでは、今回開発した2500気圧コモンレールシステムを今年から乗用車や商用車、農建機などあらゆる分野でグローバルに展開していくほか、3000気圧コモンレールシステムの製品化を目指して開発に取り組んでいく。

《纐纈敏也@DAYS》

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