【新高速乗り合いバス】利用客が感じる最大の相違は「バス停設置による発着場所の固定化」

自動車 ビジネス 企業動向
ウィラーエクスプレス独自のバス停は全国44か所に設置予定。他社との相乗りを含めると88か所にバス停が設けられる。
ウィラーエクスプレス独自のバス停は全国44か所に設置予定。他社との相乗りを含めると88か所にバス停が設けられる。 全 7 枚 拡大写真

高速バスを利用する側にとって気になるのは「路線バス化によって何が変わるのか」ということだ。これについてウィラーエクスプレスは「利用するお客様にとってはあまり変化がないかもしれない」と説明する。

ウィラーエクスプレスの路線バス化で、利用者の立場でもっともわかりやすい変化は「バス停の設置と、それに伴う発着場所の固定化」だ。

ツアーバスは路線バス用に設置されているバス停を使うことはできず、駅周辺の路上を集合場所としている会社が大半だ。この場合は道路状況(バスを駐車できるか、否か)に応じて発着場所が変わるため、地理に弱い女性客を中心に「どこからバスが出るのかわからない」というクレームが繁忙期には集中していた。交番の警官も発着場所を把握していないことが常で、見知らぬ土地で途方に暮れることになったり、右往左往しているうちに乗り逃がすようなこともあったという。

しかし、路線バス化することでバス停の設置ができるようになり、発着場所も固定化。当たり前のことだが「バスはバス停の前に止まる」ので、利用者側にとってはわかりやすくなる。いざ走り出してしまえば、これまでのツアーバスとはほとんど変わらない。

反面、バス停の設置であるとか、路線自体が国土交通省への届出を必要とするため、ツアーバスのように「どこでも乗降させられる」という柔軟運用はできなくなり、これによって発着場所の数が減る可能性もある。

また、ツアーバスの場合は「集合時間」と「出発時間」が分けられていたが、路線バス化によって「出発時刻」に一本化され、この部分が厳密化。ツアーバスは集合に多少遅れたとしても出発を待っていてくれるケースが多々あったが、路線バスは基本的に「遅れた客は待たずに出発」ということになる。利用する側としては、このあたりについても注意が必要かもしれない。

《石田真一》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 待望の新型スズキ『GSX-R1000R』が予告なしの初公開!「3色3様」往年のレーシングカラーで日本市場復活へ
  2. 「ミニGSX-R」をスズキがサプライズ発表!? 鈴鹿8耐マシン以上に「サステナブルかもしれない」理由とは
  3. 旧型Z34『フェアレディZ』用車高調がリニューアル、ブリッツ「DAMPER ZZ-R」シリーズがDSC Plusに対応
  4. リトラと決別した「ワイルド・キャット」、3代目ホンダ『プレリュード』【懐かしのカーカタログ】
  5. 世界初の「破壊不可能ホイール」って何だ!? テスラ向けパーツ手掛ける米メーカーが開発
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  3. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
ランキングをもっと見る