JR北海道の特急「北斗14号」で出火…同種エンジン搭載車の使用を中止

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出火した「北斗14号」4号車(キハ182-2557)の車体。
出火した「北斗14号」4号車(キハ182-2557)の車体。 全 2 枚 拡大写真

JR北海道の特急「北斗」で7月6日、車体床下のエンジンから出火する事故が発生した。乗客約200人と乗務員にけが人はなかった。

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JR北海道の発表によると15時45分頃、函館本線山崎~鷲ノ巣間(八雲町)を走行中の「北斗14号」で、エンジンの稼働を示すランプが消えた。運転士は列車を停止させて車両の点検に向かったところ、4号車(キハ182-2557)のエンジン付近から出火していたことから、直ちに消火活動を行い鎮火した。乗客は17時1分までに全員が車外に避難し、18時51分までに八雲駅に移動した。

今回出火したキハ182-2557は、1988年7月28日付で完成したキハ183系550番台(NN183系)の中間車。製造当初の車両番号はキハ182-557だったが、1994年3月のダイヤ改正から「北斗」の最高速度を従来の120km/hから10km/hアップの130km/hに引き上げることになり、1993年12月15日付で130km/h運転対応の改造工事を実施した。これに伴い現在の番号に変更されている。

JR北海道がキハ182-2557の外観調査を行ったところ、エンジンのブロックが破損していたが、出火原因は不明。今後は同社の苗穂工場に回送して分解調査を行い、原因が判明するまでの間、同種のエンジンを搭載している車両の運行を中止するとしている。

これにより、札幌~函館間の特急「北斗4・8・14・20・5・11・19号」「スーパー北斗15号」と札幌~稚内間の特急「サロベツ」が、当面の間運休する。また、7月7日に札幌駅で行われる予定だった特急「旭山動物園号」の内覧会は中止になった。

《草町義和》

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