【MINI ペースマン 試乗】ゴーカート感覚の走りは不変…松下宏

試乗記 輸入車
ミニペースマン
ミニペースマン 全 10 枚 拡大写真

『MINI』のラインナップに最後に加わったペースマンは、クロスオーバーをベースに作られた2ドアクーペである。従来のMINIクーペは乗車定員が2名だが、ペースマンは4名で、見た目は似た部分もあるが全く違うクルマだ。

大きめボディのクーペながら、外観デザインはひと目でMINIと分かるものだし、後方に向けて下がっていくルーフ形状がMINIクーペと似た印象。逆に後部にPACEMANの文字が入るのは、MINIとして初めての設定という。

室内もMINIらしさにあふれると同時に、クロスオーバーから受け継いだセンターレールが配置される。またステアリングホイールの向こう側にiPhoneが取り付けられている。iPhone+ナビアプリによってカーナビの役割をさせる設定だ。

搭載エンジンはほかの各モデルと共通で、直列4気筒1.6リッターの自然吸気仕様とターボ仕様の2機種。いずれも直噴仕様で、自然吸気が90kW/160N・m、クーパーS用のターボ車は135kW/240N・mの動力性能を発生する。クーパーSにはFFのほかにオール4と呼ぶ4WDもある。

ボディがやや大きめな分だけほかのMINIに比べると車両重量が重くなるものの、走りはけっこうスポーティ。自然吸気エンジンでも力不足を感じないし、オール4のターボ仕様車は格段に元気の良い走りを示した。6速ATの変速フィールも上々だ。

着座位置もほかのMINIに比べるとや高めながら、走らせたときに感じるのは、MINIに特有のゴーカート感覚の走行フィール。この点においてもMINIらしさにあふれている。

走りの余裕という点ではターボ車が優位に立つが、クーパーSはタイヤが19インチになるために相当に乗り心地が硬い。日常シーンでの使い方を考えたら17インチタイヤを履くクーパーをお勧めしたい。

■5つ星評価
パッケージング:★★★
インテリア/居住性:★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★

松下宏|自動車評論家
1951年群馬県前橋市生まれ。自動車業界誌記者、クルマ雑誌編集者を経てフリーランサーに。税金、保険、諸費用など、クルマとお金に関係する経済的な話に強いことで知られる。ほぼ毎日、ネット上に日記を執筆中。

《松下宏》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 15歳から運転できる「小さいオペル」に興味アリ!「通勤用にこういうのでいいんだよ」など注目集まる
  2. ついにハイブリッド化! 新型トヨタ『ランドクルーザー300』の発表にSNSでは「バク売れの予感」など話題に
  3. 日産 リーフ 新型をライバルと比較…アリア、テスラ、bZ4Xと何が違う?
  4. トヨタの顧客は1億5000万台…バリューチェーンで財務基盤強化
  5. 【スズキ ソリオ 新型試乗】乗り心地と静粛性はクラストップ、だが「損をしている」と思うのは…中村孝仁
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  2. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  3. 中国EV「XPENG」、電動SUV2車種を改良…新電池は12分で80%充電可能
  4. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  5. アステモの軽EV用インホイールモーターやジヤトコの2モーターK12マーチなど、国内サプライヤー技術が熱い!…人とくるまのテクノロジー展2025
ランキングをもっと見る