7月18日、ブリヂストンタイヤジャパンは、スタッドレスタイヤの新製品ブリザック「VRX」を発表。従来品「REVO GZ」との比較で、氷上ブレーキ性能で停止距離を10%短縮、ウェットブレーキ性能で10%短縮、燃費性能に関わる転がり抵抗を10%低減させた。
VRXは、ブリザックブランド25年間で積み重ねた技術の集大成といい、頂点を意味する“vertex”の頭文字がとられた。
新技術としては除水効果を向上させる「アクティブ発泡ゴム」を採用、タイヤゴムにある気泡内壁を親水性素材でコーティングすることで親水性を向上させ、路面の「水膜」を吸収しやすくした。また、「新非対称パタン」を採用し、ブロック剛性を確保したままブロックサイズを小さくし、氷路面の小さな凹凸への接地性を向上させた。
低燃費技術としては、「エコピア PZシリーズ」の「エコラク設計」をVRXに最適化して採用した「新非対称サイド形状」とし、燃費性能に加え、車両のふらつきを軽減し、高い直進安定性を確保したという。
同社消費財タイヤ事業統括本部長の大森繁氏は「燃費に関わるエコカーが増えておりスタッドレスタイヤにおいても捕捉をしなければならない。お客様の要望も、従来の氷上ブレーキ性能だけでない、特に燃費性能への関心が高まっており、様々な冬道で性能を発揮するブリザックが必要で我々もそこを目指した」と新商品の狙いを語った。
同社代表取締役社長の清水実氏も「スタッドレスの本質的な性能は氷雪上の効きですが、昨今では、ドライ性能、快適性、燃費、摩耗といった性能を付加しないとスタッドレスという商品は世に受け入れられなくなってきた。常に変わるお客様のニーズに当社の技術を結集して最高峰のスタッドレスをこの世に送ることが出来た」と新商品に自信を示した。