【フィット プロトタイプ 試乗】ギクシャク皆無の新ハイブリッド...松下宏

試乗記 国産車
ホンダ フィットHV(プロトタイプ)
ホンダ フィットHV(プロトタイプ) 全 30 枚 拡大写真

9月に発売される予定の『フィット』のプロトタイプに試乗した。発売前の段階なので市販車と同等ではないほか、細かい諸元や仕様などが不明な部分もあったが、ガソリンの1.3L車と1.5L車、ハイブリッド車に乗った中で、やはり最も印象的なモデルはハイブリッド車だった。

今回のハイブリッドは「スポーツハイブリッド i-DCD」と呼ぶ新方式のもので、アクアを超える最高燃費を実現すると言われている。

その走りは先に発売された『アコードハイブリッド』に匹敵するといっても過言ではなかった。発進時にEVモードで走ることができ、必要に応じてハイブリッドモードに切り替わり、エンジンモードでも走れる上、その切り替えがとてもスムーズに行われていたからだ。

モーターはひとつでアコードに比べたら出力は低いし、リチウムイオン電池の搭載量も少ないので比較的シンプルなハイブリッドシステムなのだが、できることはアコードハイブリッド並みだった。

しかもデュアルクラッチ車にありがちな低速域でのギクシャク感が全くなかった。これは発進がEVモードになるほか、低速域での変速時にもモーターのアシストが働くためで、違和感のない走りを実現した。電動サーボブレーキもまた違和感のないものだった。

今後ホンダのコンパクト系のハイブリッドはIMAからi-DCDに変わっていくことになるが、大いに期待を持たせるハイブリッド車だった。正確な仕様や価格が明らかにされていないのでオススメ度は語れないが、いずれにしても相当にオススメできるクルマになるのは間違いない。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:?

松下宏|自動車評論家
1951年群馬県前橋市生まれ。自動車業界誌記者、クルマ雑誌編集者を経てフリーランサーに。税金、保険、諸費用など、クルマとお金に関係する経済的な話に強いことで知られる。ほぼ毎日、ネット上に日記を執筆中。

《松下宏》

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