NASCARキャンピング・ワールド・トラック・シリーズ第10戦「The CarCash Mudsummer Classic」が7月24日、米国北部オハイオ州ロスバーグのダートオーバル、エルドラ・スピードウェイで開催された。
今大会は、トラック・シリーズでは初、NASCARのトップシリーズでは43年ぶりとなる、ダートレースとして開催された。
予選の結果、ダートでの経験も豊富なスポット参戦のベテラン、ケン・シュレーダーがポールポジションを獲得。58歳のシュレーダーによるポールポジション獲得は、NASCARトップ3カテゴリーでの最高齢記録を更新した。そのほか、ティモシー・ペターズが3番手グリッド、ケニー・ウォレスが4番手、マット・クラフトンが7番手、11台の“トヨタ タンドラ"が決勝レースへと進んだ。
決勝レースは全150周ながら、60周、50周、40周の3つのセグメントに分け、各セグメント間に、ピット作業を行うイエローコーションが入れられる。
21時35分に0.5マイルダートオーバルを3セグメント計150周で競われる決勝レースのスタートが切られた。序盤はポールポジションのシュレーダーが首位をキープしたが、3番手スタートのペターズが10周目に2位に上がると、シュレーダーとラインを入れ換えながらの首位争いを展開。15周目に一気にインに飛び込んだペターズは、クロスラインからシュレーダーとサイド・バイ・サイドのバトルとなったが、そのまま抑えきり、首位に立った。30周を過ぎると周回遅れが発生し、かわしながらの混戦の中でペターズは3位に後退。54周目にコース上の異物によりイエローコーションが出され、そのまま第1セグメントは終了した。
全車ピットへ向かい、タイヤ交換と給油を行って開始された第2セグメント(50周)は、ペターズがスタートで出遅れ5位に後退。一方で、17位スタートから徐々に順位を上げてきていたダレル・ウォレス・Jr.が7位へと浮上。第2セグメントはペターズが6位、ウォレス・Jr.が8位。11位スタートから第1セグメントでは順位を落としていたものの、第2セグメントで追い上げたコールターが9位で最後の40周に臨むこととなった。
最終第3セグメントのスタートが切られてまもなく、9位からポジションアップを狙ってバトルを繰り広げていたコールターとライバル車両がサイド・バイ・サイドで接触。コールターはそのまま走行を続けたが、相手がバランスを崩し、後続と更に接触し、スピン。その直後にいたジョニー・ソーターはこれを避けられず、クラッシュを喫し、戦線離脱となった。レースはこれでイエローコーションとなり、125周目に再スタート。ペターズが4位へとジャンプアップし、これにコールターが続いた。また、シュレーダー、クラフトン、D.ウォレス・Jr.もトップ10圏内で、3ワイド、4ワイドに渡る中団グループでの激しいバトルを展開。141周目、149周目にもコース上の異物でイエローコーションが出されたため、レースは3周延長され“グリーン・ホワイト・チェッカー"となった。
“トヨタ タンドラ"勢は4位で再スタートしたコールターがポジションを守り4位でチェッカー。今大会がシリーズ150戦目の出走となるペターズが6位。D.ウォレス・Jr.が7位、ベテランのマット・クラフトンが8位で続き、“トヨタ タンドラ"は4台がトップ10に入った。
今大会の結果、クラフトンはシリーズランキングで2位との差を48ポイントと広げ、また、ペターズも5位と同ポイントに浮上。コールターとD.ウォレス・Jr.も一つずつ順位を上げた。
次戦第11戦は8月3日、ポコノ・レースウェイで開催される。
■第10戦 The CarCash Mudsummer Classic 決勝結果
1位:オースティン・ディロン シボレー
2位:カイル・ラーソン シボレー
3位:ライアン・ニューマン シボレー
4位:ジョーイ・コールター トヨタ
5位:ブレンダン・ゴーハン シボレー
6位:ティモシー・ペターズ トヨタ
■ドライバーズポイント
1位:マット・クラフトン トヨタ 393P
2位:ジェブ・バートン シボレー 345P
3位:ジェームス・ブッシャー シボレー 342P
4位:タイ・ディロン シボレー 337P
5位:ジョニー・ソーター トヨタ 320P
6位:ティモシー・ペターズ トヨタ 320P
■マニュファクチャラーズポイント
1位:トヨタ 74P
2位:シボレー 68P
3位:フォード 48P
4位:RAM 24P