7月27日、NASCARネイションワイド・シリーズの第19戦「Indiana 250」がインディアナポリス・モーター・スピードウェイで開催された。
決勝を前に12時5分から予選が行われ、Ky.ブッシュがコースレコードを更新するタイムで今季5度目のポールポジションを獲得。エリオット・サドラーが4番手、パーカー・クリガーマンが5番手、ブライアン・ヴィッカーズが6番手、マット・ケンゼスが9番手につけ、14台の“トヨタ カムリ"が決勝へと進んだ。
16時50分、2.5マイルオーバルを100周(250マイル:約400km)して競われる決勝レースがスタート。ポールポジションのKy.ブッシュは順当に首位をキープ。2列目4番手スタートのサドラーが2位へとジャンプアップを果たしたが、サドラーは徐々に順位を落とすこととなり、かわって9番手スタートのケンゼスが4位へ浮上。ヴィッカーズがこれに続く形となった。
Ky.ブッシュは独走状態で首位を逃げ、イエローコーションが出ない中での30周目前後からのグリーンピットでも、最速のピット作業でコースへ復帰。一時は2位に6秒もの大差を付けた。
レースが折り返しとなる50周目にこの日最初のイエローコーション。ここで戦略が分かれた。このコーション後、無給油で最後まで走りきるのは難しく、いずれにせよ最低もう一回ピット作業が必要となるため、Ky.ブッシュとケンゼスらはコース上に残ったのに対し、ヴィッカーズらはピットへ。Ky.ブッシュがトップ、ケンゼスが2位、ヴィッカーズは5位で再スタートが切られた。得意の再スタートを決めたKy.ブッシュは再び2位以下との差を大きく広げていったが、一方で2位にいたケンゼスは再スタートで失敗し3位に後退。
最後まで走り切れる周回となった64周目にケンゼス、翌周にはKy.ブッシュもグリーン下でピットへ。これでヴィッカーズが首位に立ち、Ky.ブッシュは11位、ケンゼスは15位に後退。Ky.ブッシュがピット作業を行っている間に、この日2度目のイエローコーションが出されたため、ヴィッカーズらも最後のピットへ。コース上に残ったKy.ブッシュが首位に復帰し、ケンゼスが4位、ヴィッカーズが6位で再スタートとなった。Ky.ブッシュは首位をキープしたが、同じカップ・シリーズのレギュラーであるジョーイ・ロガーノ(フォード)とのマッチレース状態に。
84周目にコース上の異物によりこの日3度目のイエローコーションが出されたが、上位勢はピットへ向かわずコース上にステイアウト。再スタート直後、中団グループで接触が起き、イエローコーション。レースは最後の6周での再スタートとなった。
Ky.ブッシュは首位をキープしていたものの、再スタートでのダッシュで若干出遅れ、ロガーノとブライアン・スコット(シボレー)の先行を許し3位に後退。しかしKy.ブッシュはすぐにロガーノをパスすると、スコットを猛追。ハイスピードな超接近戦での首位争いは数周にわたって続き、残り3周となったターン1立ち上がりでついにKy.ブッシュが首位を奪還。その後は一気に差を広げ、逃げ切ってトップチェッカー。
全100周中92周で首位を走行し、レースの大半を支配したKy.ブッシュが、シリーズ記録を更新する1シーズン5度目のポール・トゥ・ウィンで、今季8勝目を挙げた。Ky.ブッシュは自身の持つシリーズ最多記録を更新する59勝目を挙げた。
ヴィッカーズが4位、ケンゼスが7位でフィニッシュ。サドラーは13位に入り、サドラーとヴィッカーズはそれぞれ3位、5位へとシリーズランキングで一つずつ順位を上げた。3位のサドラーは首位と13点差と、シリーズ争いは激しさを増している。
次戦第20戦は8月3日、米国中部アイオワ州ニュートンのアイオワ・スピードウェイで行われる。
■第19戦 Indiana 250 決勝結果
1位:カイル・ブッシュ トヨタ
2位:ブライアン・スコット シボレー
3位:ジョーイ・ロガーノ フォード 4位:ブライアン・ヴィッカーズ トヨタ
5位:ケビン・ハービック シボレー
6位:ポール・メナード シボレー
■ドライバーズポイント
1位:オースティン・ディロン シボレー 656P
2位:リーガン・スミス シボレー 650P
3位:エリオット・サドラー トヨタ 643P
4位:サム・ホーニッシュ・Jr. フォード 642P
5位:ブライアン・ヴィッカーズ トヨタ 628P
6位:ジャスティン・アルゲイヤー シボレー 621P
■マニュファクチャラーズポイント
1位:トヨタ 129P
2位:フォード 123P
3位:シボレー 109P
4位:ダッジ 18P