フランス中部の都市トゥールに8月31日、路面電車が開業した。現地紙ラ・ヌーヴェル・レプブリーク(オンライン版)などが報じた。当日は記念式典の後に営業運転が開始され、大勢の市民らが沿線で開業を祝った。
路線は市の南北を結び、全長約15km、全29駅。このうち1.8kmは景観に配慮して架線を使わず、既にボルドー市などで実用化されている地表集電システム「APS」を採用している。
鉄道業界誌インターナショナル・レールウェイ・ジャーナル(オンライン版)によると、車両は仏アルストム社製の低床電車「シタディス」を21編成導入。7車体連接、全長43mの車両で、鏡のような銀色の表面仕上げは街の景観を映し出すことが狙いという。
開業初日の様子を撮影した動画では、祝福の花火が打ち上げられ、電車の周辺を市民が埋めつくす姿が映し出されている。1日あたり約5万5000人の利用が見込まれている。