宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、宇宙ステーション補給機「こうのとり」4号機(HTV4)が9月7日午後3時11分(日本時間)に第3回軌道離脱マヌーバを実施し、大気圏に再突入したと発表した。
「こうのとり」4号機は、所期の目的である国際宇宙ステーションへ物資を輸送する任務を完了し、9月7日の大気圏への再突入で、約36日間にわたるミッションの全任務を完了した。これで4回連続でミッション成功を収めた。
再突入推定時刻は9月7日午後3時37分ごろで、着水推定時刻が9月7日午後3時49分ごろ~4時05分ごろ。
「こうのとり」4号機は、宇宙飛行士の生活物資や実験装置に加え、ISS保全用部品の補給も行った。「こうのとり」がISSへ安全に接近する際、ISS近傍で無線通信を行う日本の技術は、米国民間輸送機(シグナス補給船)にも採用され、9月18日打上げられ、ISSに初めて結合する予定。
シグナス補給船がISSへ接近、結合の際には、筑波宇宙センターの「こうのとり」管制要員が運用を初めて支援する。
JAXAの奥村直樹理事長は「ISS運用に不可欠な物資の輸送手段となっているこうのとりと、その運用技術が高く評価されている証し」としており、世界の宇宙開発での日本のプレゼンスを一層高めるとしている。
JAXAでは今後も、国際的な取り決めに基づき、「こうのとり」による物資輸送を着実に遂行していくとともに、ISS、「きぼう」日本実験棟の利用を推進していく方針。