【フランクフルトモーターショー13】VWグループナイト総括…“電気傾注トレンド”で先を行く

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VWグループナイト
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フランクフルトモーターショーの開幕を翌日に控えた9月9日、フォルクスワーゲングループは、グループ全ブランドのプレミアモデルを移動に集めた「フォルクスワーゲングループナイト」をフランクフルト郊外において開催した。

フランクフルトショー前日の恒例行事ではあるが、今年は例年にもまして参加者が多く、VIPやプレスで大賑わい。用意された席はほぼ埋まり、欧州以外でビジネスをしているブランドを中心に好業績を連発しているグループの勢いを感じとれるイベントとなった。

舞台装置はかなり大がりで、人によるダンスやパフォーマンスを、プロジェクションマッピングからレーザーやスポットなど様々な光源を活用し、さらには巨大な壁が上から倒れ込んでくるという派手な演出も。

披露されたモデルは、注目の『ゴルフ』最強モデル『ゴルフ R』こそこの日の登場は見送られたが、アウディの『nanuk クワトロ コンセプト』を始めとして、ポルシェ『918スパイダー』、『パナメーラ S Eハイブリッド』、アウディ『A3 eトロン』といったPHVハイパフォーマンスカー、『e-load up!』『e-ゴルフ』といった実用EVを前面に押し出し、“電気傾注アピール”の印象が強かった。イベントの最後でヴィンターコルン会長がスピーチをした際に、これらのPHV/EVが再度姿を見せたことも力の入れようが分かるというものだ。

もちろん、ブガッティやランボルギーニなどにはハイパフォーマンスモデルもぬかりなく用意されたが既存モデルの特別仕様ということもあり、やはり電気シフトは如実だ。

また、市販モデルについてはCセグメントの主要ブランドにMQBプラットフォームのラインナップがそろい、一段落した。『A3カブリオレ』やセアト『レオン ST』といったボディバリエーションの拡充はあるが、B/C/Dセグの次期市販モデルのコンセプトはなし。Dセグ/Bセグへの展開へはもう少し時間が必要のようだ。

その中にあって特に注目を浴びていたのは、『ゴルフ スポーツバン』。これまで存在した『ゴルフ プラス』の後継ともいえるモデルだが、ハッチバックモデルのデザインモチーフが反映されており、スタイリングとパッケージングの完成度は高い。今回のイベントでも3台の仕様を用意するなどVWとしても特に力を入れて訴求したいモデルだったことが分かる。

総じて、今回のVWグループナイトは、日本車(特にトヨタ/ホンダ)が得意として先行してきたハイブリッド/PHVの分野にも、本腰を入れて取り組んでいくことをアピールしたイベントだった。今回披露されたVWのパッケージを踏まえて、東京モーターショーにどのようなラインナップで臨んでくるのか、今から楽しみだ。

《北島友和》

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