ここ数年、ダイムラーグループはホール2を丸ごと使って展示をおこなっている。ホール2の入り口部分には「スマート」ブランドのスペースがあるが、中に入れば文字通りメルセデスワールドが広がる。
マイバッハが消滅したことで、展示はよりメルセデスに純化されており、博物館的な内容になった。シュツットガルトにあるメルセデスミュージアムは過去の歴史をたどる内容だが、モーターショーで描かれているのは「現在と未来」だ。来場者はいったんエスカレーターで最上層まで上がり、そこから徐々に下りながらさまざまな出展物を見る。
内容は、今回のショーで発表された『GLA』や『Sクラスクーペ』といった最新のモデルから、現行の全乗用車ラインナップ、エンジン/トランスミッションのカットモデルやシミュレーター、グッズ販売にレストラン、ソーシャルメディアでの交流、果ては職種別人材募集の告知(!)までブランディングに余念がない。
BMWが構えるホール11では実際に車両を走らせるパフォーマンスが話題だが、ことスケールという点で言えば、古今東西のモーターショーでメルセデス以上の展示をおこなうメーカーも数少ないだろう。