近鉄、「幻の五新鉄道」ツアー第2弾を開催…10月19日

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バス専用道に転用された五新線(阪本線)の敷地を走る奈良交通のバス。今回のツアーでは一般車両通行禁止の専用道を歩くことができる。
バス専用道に転用された五新線(阪本線)の敷地を走る奈良交通のバス。今回のツアーでは一般車両通行禁止の専用道を歩くことができる。 全 3 枚 拡大写真

近畿日本鉄道(近鉄)は10月19日、同社の大和八木駅90周年と奈良交通新宮線50周年を記念した特別企画「幻の五新鉄道ハイキングと五條新町散策日帰りツアー」を実施する。五新鉄道を散策するツアーは3月に実施されているが、好評だったとして再度実施する。

ツアーは大和八木駅に8時40分集合。前回とは逆コースとし、奈良交通のバスで城戸に向かい、ここからバス専用道に転用された五新鉄道の敷地を約10km歩く。その後は五新鉄道の橋脚や江戸時代の面影を残す五條新町を約2時間かけて散策し、奈良交通のバスで大和八木駅に戻る。往復のバスには「奈良交通バスの名物お笑い車掌」が同乗し、ユーモアを交えた案内を行うという。

旅行代金は大阪難波発着が大人4780円、子供4320円、京都発着が大人5050円、子供4450円。主な駅の営業所で申し込みを受け付ける。

いわゆる五新鉄道(五新線)は、和歌山線の五条駅(奈良県五條市)から奈良県南部の山岳地帯を縦断し、紀勢本線の新宮駅(和歌山県新宮市)までを結ぶ国鉄線として計画された。1936年には阪本線として現在の五條市域の五条~城戸~阪本間約22kmのみ着工が決定し、1959年までに五条~城戸間約12kmの路盤がほぼ完成した。

しかし鉄道による部分開業は行わず、残る城戸~阪本間が完成するまでの暫定策として、完成した路盤をバス専用道として使用することが決定。1965年から五条~城戸間を専用道経由で結ぶ国鉄バスの運行が開始された。

1967年からは城戸~阪本間の工事も本格化したが、1979年には国鉄の経営悪化を受けて工事が凍結。暫定策だったはずの五条~城戸間の国鉄バスの運行も継続された。その後、国鉄バスの運行は分割民営化を経て西日本ジェイアールバスに引き継がれたが、2002年に撤退。現在は奈良交通が専用道経由のバスを運行している。専用道は通常、一般車両の通行が禁止されているが、10月のツアーでは専用道を歩くことができる。

《草町義和》

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