【VW ゴルフGTI 試乗】アウトバーンを制することができるか…河村康彦

試乗記 輸入車
VW ゴルフ GTI
VW ゴルフ GTI 全 12 枚 拡大写真

『ゴルフGTI』は、これまで世界で190万台を売って来たという。日本でも約5万台を販売との事。GTIの記号はVWラインナップの中にあっても、もはやひとつのブランドなのだ。

【画像全12枚】

だから、「VW車はゴルフ以外“眼中”にない」という人が居るように、「ゴルフを買うならGTI」という人も居るだろう。昨今のゴルフGTIの狙いどころは、恐らく“一番上等なゴルフ”。決して“一番マニア向けのゴルフ”などでは無いのである。

…という解釈で乗ると、新しいGTIは確かに文句ナシだ。

今や「初代の2倍」というパワーはもとより、低回転域からグンと盛り上がるトルクがとにかく強力。さらに“DSG”がシームレス加速を実現させるから、誰にでも飛び切りの速さが味わえる。

オプションの電子制御式可変減衰力ダンパーが採用されていた事もあり、そんな速さがしなやかな乗り味と両立されているのも素晴らしい。事実上の“トルクベクタリング”として作用する電子制御LSDが効き、アクセルONでグングン曲がるのにも感心をする。

だがしかし、そんな最新モデルの走りのキャラクターは、GTIの記号を世間に知らしめた初代、そして2代目モデルのそれとは全く異なる。兄貴分の大きなエンジンを拝借して無理矢理ボンネットに詰め込み、脚をかためて「ベンツ/ビーエム、何するものゾ」とアウトバーンの追い越し車線を制した当時のGTIは、そうした“勝ち気なところ”こそが評価されたモデルであったはずだ。

…と、そんな部分に“GTIらしさ”を感じる人には、最新のモデルはきっと「何か違うんだよナ」という思いを抱かせるはず。そもそもの“リッターカー”にゴルフ用1.6リッター・エンジンを押し込んだ2001年式ルポGTIをドイツに所有する自身としても…どちらかと言えば気持ちはこちらに近かったりして。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★

河村康彦|モータージャーナリスト
自動車専門誌編集部員を経て、1985年よりフリーランス活動を開始。現所有車はポルシェ『ケイマンS』、スマート『フォーツー』、そしてVW『ルポGTI』(ただしドイツ置き去り)。

《河村康彦》

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