日産自動車の主力ミニバン『セレナ』が、次世代モデルで大きく姿を変える可能性が浮上している。スクープ班では、次期セレナの姿を予想したCGを制作した。デザインのヒントとしたのは、新型『エルグランド』などに採用される日産の新世代デザインだ。
現行型は2022年12月に登場したC28型で、2026年2月にはマイナーチェンジを実施したばかりだ。今回の改良では「LUXION」と「ハイウェイスターV」の外観を刷新したほか、グーグルを搭載した最新の「NissanConnect」インフォテインメントシステムなどを採用。商品力を大きく引き上げている。
いっぽう、次世代モデルの開発も進められているとみられる。スクープ班が入手した情報によると、フルモデルチェンジの時期は2028年前後が有力だ。
◆新型エルグランドのデザインを継承か
予想CGで大きく変更したのがフロントマスクだ。
現行型の基本的な車体形状を残しながら、フロント上部には横方向を強調する細長いLEDランプを配置。メインランプを分離し、バンパー両端には縦型のLEDランプを組み合わせた。
フロント中央には大型パネルを配置し、従来のミニバンらしいグリルとは異なる、電動車を意識したデザインとしている。発光部分に配置した「SERENA」の文字は今回の予想CG独自の演出だが、次期型では現行型以上に上質感を重視したデザインとなる可能性がある。
日産 セレナ 次期型の予想CG
側面ではA~Dピラーを黒くし、ルーフが浮いているように見える「フローティングルーフ」を採用。ボディ側面には後方に向かって跳ね上がるキャラクターラインを設け、箱型のミニバンでありながら、重さを感じさせないスタイルを想定した。
もちろん、このCGは現時点で得られている情報をもとに制作した予想イメージであり、市販型のデザインが確定したわけではない。
ボディサイズも若干拡大する可能性がある。入手した情報によると、現行型より全長やホイールベースをわずかに延長し、特に3列目シートの居住性と荷室の使い勝手を高める方向で検討されているようだ。
◆第3世代e-POWER搭載で燃費と静粛性向上へ
次期セレナで最大の注目点となりそうなのが、パワートレインだ。中心となる可能性が高いのが「第3世代e-POWER」である。
日産がすでに公表している第3世代e-POWERでは、発電に特化したエンジンと、モーターやインバーターなど主要5部品を一体化した「5-in-1 e-POWER電動ユニット」を組み合わせる。日産は第3世代で燃費と静粛性を大幅に向上させたとしており、次期セレナへの採用にも期待がかかる。
第3世代 e-POWERパワートレインの仕組みを紹介するカットモデル現行セレナの「e-POWER ハイウェイスターV」(2WD)のWLTCモード燃費は19.0km/L。次期型で第3世代e-POWERが採用されれば、燃費だけでなく、高速巡航時の静粛性や快適性も進化のポイントとなりそうだ。
ただし、次期セレナの具体的な出力や燃費性能はまだ判明していない。「出力10~15%向上」「燃費10%改善」といった具体的な数値を裏付ける公式情報も現時点ではなく、今後の情報を待つ必要がある。
◆SDV対応も視野に、電子プラットフォーム刷新か
電子プラットフォームの刷新も焦点となる。
次期型では最新世代の「プロパイロット」に加え、SDV(ソフトウェア・ディファインド・ビークル)を意識した新しい電子アーキテクチャーを採用する可能性がある。OTA(無線通信)によるソフトウェア更新機能が拡大すれば、購入後にも車両機能を更新できる車へと進化することになる。
室内では大型ディスプレイや新しい操作システムを採用し、一部グレードでは内装素材をさらに上質なものにすると予想される。現行セレナの特徴である広い室内や使い勝手に加え、運転席周辺のデジタル化と質感向上も次期型の重要なテーマとなりそうだ。
◆価格は30万~50万円程度上昇の可能性
価格については、電動パワートレインや電子装備、安全・運転支援技術がさらに高度化すれば、現行型からの上昇は避けにくい。スクープ班では、グレードによって30万~50万円程度上昇する可能性も想定している。
トヨタ『ノア』、『ヴォクシー』やホンダ『ステップワゴン』と直接競合する量販ミニバンだけに、価格競争力も重要となるだろう。
入手した情報によると、次期セレナの登場は2028年前後が有力だ。2026年2月に現行型をマイナーチェンジしたばかりであることを考えれば、登場はまだ先となる。しかし次世代モデルでは、セレナが長年磨いてきた室内空間や使い勝手に加え、新世代デザイン、第3世代e-POWER、ソフトウェア技術などが商品力を左右することになりそうだ。




