【CEATEC13】多彩なWebコンテンツが楽しめる独自のテレマサービス、マツダコネクト

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CEATEC会場でマツダが出展したアクセラのカットモデル
CEATEC会場でマツダが出展したアクセラのカットモデル 全 10 枚 拡大写真

今年のCEATECは初出展の自動車メーカーが相次いだ。マツダもその一つで、注目は間もなく登場予定の次期「アクセラ」に搭載される『マツダコネクト』と『ヘッドアップディスプレイ』だ。会場にはそのアクセラのカットモデルを展示し、その意欲を見せつけた。

『マツダコネクト』はスマートフォンと連携してインターネットラジオ等のWebコンテンツを利用可能とした車載情報システム。提供先としてマツダは、今やカーオーディオメーカーから車載情報機器メーカーとして成長した「Harman」を選び、Webコンテンツのクラウドプラットフォーム「aha by HARMAN」を利用可能とした。マツダは、これを利用できる契約をグローバルで結び、これによってアクセラは日本で初めて「Aha」のコンテンツを利用できるクルマとなる。

「Aha」は、JBLやマークレビンソンなど有名オーディオブランドを有する米大手カーオーディオグループ「HARMAN」が2010年9月に買収したWebコンテンツサプライヤーだ。現在の正式名は「aha by HARMAN」となり、インターネットラジオを使って音楽をはじめ、ポッドキャストやオーディオブック、Facebook、Twitterなどが楽しめ、世界4万局以上からコンテンツが提供される。現時点で利用可能なのは欧米地域のみだが、アクセラの発売に合わせ、日本だけでなく、アジアや中南米諸国でも利用できるようになるという。

マツダコネクト自体に通信モジュールは搭載していない。そのため、この「aha by HARMAN」を楽しむには、専用アプリをインストールしたスマホと「マツダコネクト」を接続することが前提となる。「aha by HARMAN」の利用料はマツダが負担し、ユーザー側の負担は一切ない。また、「マツダコネクト」はスマホとの連携によって機能することから、ソフトウェアの更新によって機能アップできるのも大きな特徴。これまで純正ナビの悩みとして、スマホやカーナビが進化しても仕様は古いままでいるしかなかった。その点、「マツダコネクト」なら常に機能を最新状態でえる使えるってわけだ。

「マツダコネクト」はインターフェイスもユニークだ。多くの情報を扱いながらも、正しい姿勢で安全に運転に集中するためのHMIコンセプト「Heads-Up Cockpit」の考え方に基づき、3つの不注意運転要因(見るわき見、意識のわき見、操作)を最小化。その対策として3つの新たなインターフェイスを採用した。

1つめがダッシュボード上に独立してセットされた7型モニターだ。この位置は視線を下げずに確認しやすい特徴を持つ。2つめが手許でコマンド入力ができるジョグダイヤル式コマンダーの採用。3つめが視線移動を最小限にとどめつつ、必要な情報が得られるヘッドアップディスプレイ(HUD)の採用である。この組み合わせによって、運転中のドライバーはより多くの情報がスムーズに受け取れ、走行中でもあっても操作する範囲が広がるという。

一方、「マツダコネクト」はアクセラ全車に標準装備されるとのことだが、カーナビ機能はオプションとなる。ただ、従来のようにカーナビユニットを追加装着するのではなく、カーナビ用プログラムを収録したSDカードをセットするだけでいい。つまり、カーナビ機能も「マツダコネクト」上で動くアプリの一つとして組み込まれるのだ。担当者によれば、地図データはゼンリン製。利用時はHUD上に車線ガイドや方面ガイドが矢印で表示される。

マツダはこれまでテレマティクスサービスとしてトヨタのG-BOOKを採用したこともあったが、ここ最近は市販ベースのカーナビを純正として利用する形にとどまっていた。今後、「マツダコネクト」は仕様変更やモデルチェンジに合わせて他車種へ拡大していく。現時点ではテレマティクスサービスとして、特筆すべきものはなさそうだが、アプリ共に機能アップできる仕様である以上、将来が楽しみなシステムとなったことは間違いない。

《会田肇》

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