STマイクロエレクトロニクスは、デジタル信号入力対応・アイドリングストップ機能付きの車載用オーディオ・パワー・アンプ「TDA7802」を発表した。
TDA7802は、従来の高効率モードであるSB級以上の効率を実現したSB-I(SB-Improved)級を搭載し、デジタル信号入力を可能にする高い性能と低コストを両立している。
さらに、アイドリング・ストップ機能などによるエンジン再始動で、供給電圧が降下した場合でも音が途切れることなく動作する。また、デジタル信号入力はデジタル・サウンド・プロセッサに直接接続できるため、外付けのDAコンバータとローパス・フィルタが不要。これにより、周辺回路の部品点数と、それに伴うコストが縮小され、よりクリアなサウンドも実現。また電磁的な干渉にも強く、携帯電話などの機器との共存性も向上する。
4チャネルアンプを搭載し、駆動可能な最小インピーダンスは1Ω。また、従来のアナログ・アンプでは困難だった、アンプ出力でのSN比115dBとダイナミック・レンジ110dBを達成している。各種保護回路も内蔵し、スピーカーの各種ショートからデバイスを保護、自己診断機能による断線などの診断も可能となっている。
現在入手可能なTDA7802は、PowerSO36パッケージ(表面実装型)またはFlexiwatt27パッケージ(スルーホール型)で提供。単価は、1000個購入時に約7ドル。