第185臨時国会が10月15日開会し、安倍晋三首相は衆参両院の本会議で所信表明演説を行った。
安倍首相は、今国会を成長戦略実行国会と位置づけ、チャレンジする企業を支援することで、雇用を拡大し、消費を拡大するという、経済の好循環実現に意欲を示した。
安倍首相は「三本の矢は、世の中の空気を一変させた」とアベノミクスの効果を強調したが、「デフレからの脱却は、未だ道半ばだ」と述べ、景気回復の実感を隅々まで届ける必要があるとの考えを示した。
産業競争力の強化に向けては、新たに企業実証特例制度を創設し、フロンティアに挑む企業には規制緩和でチャンスを拡げるとともに、新たなベンチャーの起業を応援する考えを示した。今後3年間を集中投資促進期間と位置づけ、税制、予算、金融、規制制度改革といったあらゆる施策を総動員する方針を示した。
また、7年後の東京オリンピック開催もにらんで、日本を「世界で一番企業が活躍しやすい国」とすることをめざす考えを示し、そのために国家戦略特区制度を創設すると表明した。