三菱重工舶用機械エンジン、電力を3割低減できる電動アシストMET過給機を開発

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三菱重工舶用エンジン、電動アシストMET過給機を開発(イメージ)
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三菱重工グループの三菱重工舶用機械エンジンは、従来の補助ブロアを使用した場合に比べ、約30%の省電力を実現した電動アシストMET過給機を開発し、10月17日、三菱重工長崎造船所で公開した。

提携先である米国のカルネティックス・テクノロジーズから高速電動モーターの供給を受けて開発した。

新開発の電動アシストMET過給機は、ハイブリッドMET過給機の高速発電・電動機を、電動機能に絞って小型化し、過給機に内蔵したもの。船舶が減速運航を行う際、プラント効率の最適化を実現し、主機エンジンによる燃料の燃焼効率を高めて、少ない電力消費量で補助ブロアと同等以上の性能を得ることができる。

公開した長崎造船所の会場には、三菱重工が提案している低負荷運航に有効な可変ノズル過給機であるVTI過給機、ハンディバルクキャリアなどに適したフレームサイズであるMET-48MB初号機、カルネティックス製の低温熱源利用の125kWバイナリー発電装置(ORCモジュール)も展示した。

三菱重工舶用機械エンジンの相馬和夫社長は「電動アシストMET過給機は、ハイブリッドMET過給機と同様、高度な技術を備えた企業同士の連携によって生まれた。三菱重工舶用機械エンジンとカルネティックスの技術の組み合わせで、高いエネルギー効率と環境負荷の低減を実現する製品が完成した」と述べた。

また、カルネティックスのバッチ・アルティニアン共同創業者兼CEOは「電動アシストMET過給機とハイブリッドMET過給機は、製品寿命が長く、エンジンに大幅な修正を加えることなく設置可能で、高いメンテナンス性を維持しながら、船舶に搭載した際に最大のパフォーマンスを得ることのできる極めてコンパクトなサイズの製品」と述べ、電動アシストMET過給機を高く評価した。

《レスポンス編集部》

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