【ITS世界会議13】アイシン精機、コミュニティ・ゾーンでの安全な運転を支援する技術を披露

自動車 テクノロジー ITS
アイシン精機による「コミュニティ・ゾーンにおける安全支援」に関するデモ
アイシン精機による「コミュニティ・ゾーンにおける安全支援」に関するデモ 全 6 枚 拡大写真

ITS世界会議では、トヨタグループの大手自動車部品メーカー・アイシン精機が「コミュニティ・ゾーンにおける安全支援」に関するデモを実施。先進的なセンシング技術などを応用した、さまざまな安全技術をSHOWCASEにて披露していた。

このデモでは、住宅街で安全を確保するためのコミュニティゾーンを想定し、車両周辺を監視することで安全走行したり、ナビゲーションと自動運転を組み合わせたオートパーキングなどを実演していた。車載センサー(フロント・リア・サイド)、ブレーキ、自動運転・操舵などの技術を組み合わせて実現したものだ。

具体的には、屋上展示場の仮設コースにて以下4つのシナリオに沿ったデモが行なわれた。

まず始めに運転者のスケジュールが入っているタブレット端末から、いまからどこに行くのかという情報をナビゲーションシステム側に無線で転送する。これによって目的地(駐車場)までの経路が設定される。同システムは路車間通信によって、ネットワーク経由で目的地の駐車場に空きがあるかどうかを確認。もし空きがあれば、到着時刻に合わせて駐車スペースを自動予約する。

ジェスチャーによる車両呼び出し

10mほど離れた場所から運転者が手を振ると、自動的にクルマが動き出し、運転者の前で止まる。この部分は無人で運転される。車載カメラで動きを認識しているため、人の顔を判断して認証することも可能だが、このデモでは個人認証はしていないとのこと。以下、オートパーキングを行なう前までは運転者が手動運転を行なう。

ドライバーモニターシステムによる脇見運転・居眠りの検知

運転者が脇見をしていると、ダッシュボードに搭載されているドライバーモニターが顔の向きを検知。また、このモニターは運転者が眠くなって目をつむりそうになったときも、瞬きの状態(目の開度)を検出してアラートを発することができる。

先方に歩行者がいた場合は、外部の状況だけでなく、内部の運転者の情報も勘案し、両方とも危ないと判断されると自動的に緊急停止する。その際にナビゲーションシステムは、ヒヤリハットがあったことをセンター側サーバにネット経由でアップロードし、ナレッジとしてデータを蓄積することができる。

フロントカメラによる歩行者検知と自動ブレーキ

クルマよりも歩行者が優先されるエリアでは、車載のステレオカメラにより、人や自転車などを認識できる。単なる障害物ではなく、人や自転車であることが分かるため、飛び出してくるリスクも含めて、そのポテンシャルを車両で検知する。

全自動駐車とリアカメラによる歩行者検知

この全自動駐車システムは2003年からトヨタ車で導入された「インテリジェント・パーキングアシスト」の進化形。ハンドルのみならず、ブレーキやシフト操作も含めて自動化。このデモで注目した点は、パーキングエリアでの駐車を全自動で行なうだけでなく、リアのステレオカメラで歩行者などを検知し、視界から人がいなくなるまで停止することだ。安全を確認できた時点で再び動き出し、駐車を完了する。

ちなみにホンダも同じようなオートパーキングのデモを屋外展示場で実施していた。こちらはパーキングエリアに4つのカメラを設置し、それらの情報とクルマからのセンシング情報をベースにしている点がアイシン精機とは異なる点だった。また駐車エリアにボールが投げ込まれると、クルマが自動停止するようになっていた。



《井上 猛雄》

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