【メルセデスベンツ C250クーペSPORT 試乗】雰囲気だけでない気骨ある走り…島崎七生人

試乗記 輸入車
メルセデス・ベンツC250クーペSPORT
メルセデス・ベンツC250クーペSPORT 全 9 枚 拡大写真
AMGの美学と力学を装備…カタログのそんなフレーズにも納得させられた。雰囲気重視のCのクーペなのだろうと思いきや、気骨ある走りに意表を突かれた思いだ。

それまでのC250クーペが「SPORT(シュポルト)」として新設定されたのは今年8月の小改良時のこと。AMG社専用チューンのサスペンション、大径専用ブレーキほか、18インチホイールなどが与えられ、足回りが強化されている。搭載エンジンは1.8リットルの4気筒ターボで、204ps/31.6kg-mの性能。7速AT(E、S、Mモード付き)が組み合わせられる。

市街地を流す限りでは、締め上げられた足を実感する。けれど一旦、郊外のワインディング路などを走ると“本籍”がそこだということがわかる。安定しきった足回りは、いかにも高密度な感触でストロークしながら路面を捉えるタイヤを支持。そのポテンシャルの高さは、回すほどにパワーが高まるエンジンとの釣り合いも完璧で、AMG独特の音質の排気音を垣間“聴かせ”ながら、ドライバーを走らせることに熱中させてくれる。

4座の後席は頭上は最小限だが、前席同様のサポート性の高さのシートは快適な着座感。トランクは確かセダンより大きかったはずだが、トランクスルーにもでき実用性が高い。基本的にひと世代前のモードを纏うスタイリングも、たとえ今から乗るにしても「むしろプレーンで悪くない」と思うユーザーが少なくないのではないだろうか。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。 便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 【ヤマハ YZF-R25 新型】人気の理由は「映えるデザイン」にあり! 進化する「Rの血統」とは
  2. トヨタ『カローラクロス』改良新型、米国はガソリン車も設定…ハイブリッドと顔が違う
  3. 【スバル フォレスター 新型試乗】日本車の目覚しい進歩に舌を巻く…中村孝仁
  4. マツダ、新型電動SUV『EZ-60』を中国発売…約250万円から
  5. スバル『BRZ』、2026年モデルを米国発表…価格据え置きで2026年初頭発売へ
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る