【第3回鉄道技術展】三菱重工、実物の「ゆりかもめ」新車を展示

鉄道 テクノロジー
「鉄道技術展」の三菱重工ブースに展示された「ゆりかもめ」の新型車両7300系
「鉄道技術展」の三菱重工ブースに展示された「ゆりかもめ」の新型車両7300系 全 5 枚 拡大写真

「ゆりかもめ」の新型車が会場に…幕張メッセ(千葉市美浜区)で6日開幕した「第3回鉄道技術展」で、三菱重工業は同社が製造した新交通システム「ゆりかもめ」の新型車7300系の実物1両をブースに展示、来場者から大きな注目を浴びていた。

7300系は2014年初頭から営業運転を開始する予定の新型車両。展示しているのは先頭車で、モックアップではなく今後実際に使用される車両という。床面近くまでガラス張りとなり、視界を広くとったフロントビューが特徴。また、案内レールから受ける横方向の衝撃を吸収し、振動を抑える「案内輪衝撃緩衝機構」を設けた新型台車を採用し、乗り心地の向上を図っている。

展示車両は車内には入れないものの、ドア位置と同じ高さの台から車内の様子を見ることができる。車内の幅は従来車の7000系が2340mm、7200系が2240mmだったのに比べ、構体製作精度を上げる様々な工夫により2378mmに拡大された。座席はホールド感を高めた新型シート「G-Fit」を採用。両肩をつかんで上体を安定させるため、背もたれは肩の高さまでと一般的なロングシートよりもやや高いセミハイバックシートとなっているほか、座面も膝近くまでホールドすることで脚を拡げにくく、定員着席を守れる構造となっている。同シートは車両とは別に実物が展示されており、実際に座ることが可能だ。

また、同社が三原製作所(広島県三原市)内に整備を進めている、鉄道車両試験用周回コースなどを備えた総合交通システム検証施設「MIHARA試験センター」に関しても、模型とパネルで展示。標準軌(1435mm)と狭軌(1067mm)の3線軌道となった周回コースのほか、新交通システム(AGT)と常電導吸引式リニアモーターカーの一種であるHSSTの試験線を備え、2014年下半期の運用開始を目指している。

同センターは車両に限らず駅施設やコントロールセンターなどシステムの総合的な試験が可能で、同社だけでなく他のメーカーや鉄道事業者などにも使用してもらえる運営を検討しているという。また、軌道の建設やメンテナンスのトレーニングも可能で、海外に鉄道技術を輸出した際の現地スタッフ研修などに使用し、日本の総合力をアピールできる場になるとしている。

このほか、2~4扉車に対応できる新型のホームドア「どこでもドア」についても、映像による展示が行われている。

《小佐野カゲトシ@RailPlanet》

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