ボーイング、「777X」のローンチを発表…過去最多となる259機の発注コミットメントを獲得

航空 企業動向
ボーイング、777Xのローンチを発表
ボーイング、777Xのローンチを発表 全 2 枚 拡大写真

ボーイングは、開催中のドバイ・エアショーで最新型双通路機である「777X」のローンチを発表した。

今回のローンチは、ヨーロッパと中東系航空会社からの259機という過去最多の発注コミットメントを受けて決定したもの。

累計獲得発注コミットメントは、ルフトハンザ航空が34機、エティハド航空が25機、カタール航空が50機、エミレーツ航空が150機。金額ベースでは、リストプライスで合計950億ドル超となり、プログラム・ローンチオーダーとしては民間航空機史上最高となった。

ボーイング民間航空機部門のレイ・コナー社長兼CEOは「777Xの画期的な新型エンジン、そして複合材を使用した新型主翼は、航空会社に大きな付加価値とともに、さらなる成長の可能性を提供する」と述べた。

777Xは、同クラスの航空機の中では受注残の55%、現在運航中の機数で71%のマーケットシェアを持つなど、乗客と航空会社から高い評価を獲得している777型機をベースとする。燃料消費率は、同クラスの競合機材と比べて12%以上向上する。

777Xファミリーは、777-8X、777-9Xの両機種で構成し、市場や航空会社からの様々なニーズに対応する。777Xは、現在同クラス機の中では最高の定時運航率を達成している777型機の優位性を継承、運航路線網の拡充や収益増など、様々な利点を航空会社に提供するとしている。

777-8Xの競合機は、エアバス「A350-1000」で、777-9Xクラスの民間航空機はライバルは存在しないとしている。

777-9Xの座席数は、各航空会社の機内仕様によって異なるが400席超。航続距離は1万5185kmで、座席当たりの運航コストは民間航空機の中で最低となる。

777-8Xは、高い柔軟性を持つ航空機を目指しており、座席数は350席、航続距離は1万7220kmと大きく延長し、競合機と比較すると、離陸性能や輸送能力が大きく上回るとしている。

777Xは、GEアビエーション製の「GE9Xエンジン」を搭載し、多くの複合材を使用した高効率新型主翼など、数多くの最新テクノロジーを採用する。新型主翼は、777型機の主翼よりも長く、折りたたみ式ウィングチップと合わせ、運航中には効率性を高めて燃料消費量を大幅に抑制、地上では搭乗ゲートへの適応柔軟性を持つとしている。

787ドリームライナーがローンチ時に「7E7」と称していたのと同様、777Xの正式名も今後決定する。機体の設計は現在進行中で、プログラムのサプライヤーに関しても今後随時発表する予定。

777Xの製造開始は2017年から、初号機のデリバリーは2020年の予定。

《レスポンス編集部》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  2. 軽自動車よりも小さい! 15歳から運転できるオペル、約132万円から販売
  3. シートに座ると自動で送風開始、取り付け簡単「クールカーシート」2モデルが発売
  4. 高機能ヘルメットスタンド、梅雨・湿気から解放する乾燥ファン搭載でMakuake登場
  5. 最後のフォードエンジン搭載ケータハム、「セブン 310アンコール」発表
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  2. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  3. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  4. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
  5. 「あれはなんだ?」BYDが“軽EV”を作る気になった会長の一言
ランキングをもっと見る