ヤマハ発動機のブースでは『MOTIV』という四輪自動車を参考出品している。一部の報道では四輪市場に参入か、などと言われているが、ヤマハの担当者によれば「MOTIVはパーソナルモビリティとして開発したものです」という。
技術本部 研究開発統括部 イノベーション研究部 の住友剛氏は、「なぜ四輪を開発したのですか」という質問に上のように答えてくれた。新しいパーソナルモビリティは何かを研究開発しているとき、ゴードンマーレイのiStreamというスケルトンフレームに触れ、「ヤマハとしては、トヨタ『2000GT』のころからの四輪車への関わりの歴史はありますが、で2輪の楽しさに通じるものを作りたいという思いもあり、iStreamでパーソナルモビリティを開発しようということになりました。(住友氏)」と、開発の背景を説明する。
ただし、パーソナルモビリティといっても、超小型モビリティやいわゆるマイクロカーではないという。利用シーンとしてはヨーロッパの都市での移動を考えているが、安全性などは乗用車と同等なものを考えているという。
マイクロカーは軽量化のため安全面での不安が残るが、MOTIVはユーロNCAPでも5つ星を目指す設計をしているという。エンジンをリアにレイアウトしたのも、フロントにクラッシュゾーンを確保するためだそうだ。なお、MOTIVをよく見ると前後のタイヤサイズが異なっている。これは前後の重量バランスなどを考えた結果でもある。
また、次世代のパーソナルモビリティということで、エンジンも内燃機関にこだわっていない。展示でもガソリンエンジンとEV用のモーターの2種類を展示している。