スペースX ファルコン9ロケット初の静止衛星打ち上げへ

宇宙 企業動向
2013年9月29日に打ち上げられた、ファルコン9改良型 v.1.1の打ち上げ
2013年9月29日に打ち上げられた、ファルコン9改良型 v.1.1の打ち上げ 全 2 枚 拡大写真

スペースX社は、2013年11月25日午後5時(日本時間26日午前7時)、『Falcon 9(ファルコン9)』ロケットで初の静止商用通信衛星『SES-8』を打ち上げる。

SES-8は、インテルサットに次ぐ衛星通信大手SES社の静止通信衛星。Ku帯、Ka帯の周波数で、南アジア地域にDTH(家庭向け映像配信)、VSAT(超小型地球局向け通信)、政府向け通信サービスなどを行う。衛星はオービタル・サイエンシズ社が開発製造し、打ち上げ重量は3138キログラム、運用期間は15年の予定。

ファルコン9ロケットは、全2段の大型液体燃料ロケット。高さ68.4メートル、直径3.7メートル、フェアリグ部直径5.1メートル。ケロシンを推進剤に、第1段はマーリン1Dエンジンを9基使用した形態で、第2段はマーリンエンジン1基の形態となる。地球低軌道に13.15トン、静止トランスファ軌道に4.85トンの打ち上げ能力を持ち、米フロリダ州ケープカナベラル空軍基地の第40複合発射施設から打ち上げられる。打ち上げから3分で第1段エンジン燃焼終了、第1段を切り離し、4分でフェアリング分離、第2段エンジンを2回点火して28分後には2回目の燃焼を終了。打ち上げから33分で衛星を分離する予定だ。

スペースX社は、ファルコン9の打ち上げ費用を、2013年の標準的な価格では1回あたり5650万ドルとしている。ファルコン9での静止衛星打ち上げは今回が初となり、成功すれば年間20機程度といわれる商用静止衛星打ち上げ市場にスペースX社も本格参入することになる。

《秋山 文野》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ベントレーの超高級住宅、最上階は「55億円」 クルマで61階の自宅まで
  2. BEVを2年間所有した、“リアルな”ランニングコストを大公開
  3. 日産の新型セダン『N7』、発売50日で受注2万台を突破
  4. 【ダイハツ ムーヴ 新型】「ポッキー入れ」にイルミネーション、軽自動車でも質感を“あきらめさせない”インテリアとは
  5. トヨタ RAV4 新型、PHEVのEV航続は150km
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  2. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  3. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  4. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
  5. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
ランキングをもっと見る