【マツダ アクセラ セダン 試乗】軽快な走りと充実した装備でバランス感はシリーズ随一…高根英幸

試乗記 国産車
マツダ・アクセラ セダン15S
マツダ・アクセラ セダン15S 全 6 枚 拡大写真

アクセラ セダン15SのATに試乗した。ちなみにアクセラのセダンは1.5Lガソリンとハイブリッドのみ。2Lエンジンと間もなく追加されるディーゼルはハッチバックのみの設定だ。

【画像全6枚】

ハッチバックの切れ上がった後ろ姿も悪くないが、ホイールベースの長さを考えると、個人的にはセダンの方が均整が取れていて美しいと思う。魂動デザインが一番バランス良く反映されていると感じるほどスタイリッシュだ。

今や全体的に大きくなったCセグメントのクルマで、過給器無しの1.5Lエンジンでは、少々頼りないと思ってしまう。実際に目の前にしてみると、とても1500ccのクルマには見えない存在感と高級感を感じさせるから、余計にそんな印象が強まる。ところが、走らせてみると、そんな先入観はあっけなく消し飛んだ。

1、2名の乗車なら発進加速も十分に力強く、動き始めにかったるさは感じない。ATのロックアップ領域が広いスカイアクティブドライブのおかげで、走り出してしまえばスロットルに対する反応も自然で、ダイレクト感も高い。エンジンを高回転域まで引っ張って加速を楽しむなら、20Sよりむしろ伸びやかな印象がある。

15Sではパドルスイッチは付いていないので、ATモードのままシフト操作はできないし、MTモードでのシフトはシフトレバーを使うしかない。けれどもシフトレバーの位置が高めで自然な位置にあるので操作はしやすい。ただシフトのダイレクト感は高いのに、他のDCTやメルセデスのATあたりと比べると、シフト操作に対する反応があまり鋭くない気はする。

エンジンが軽いおかげもあって、クルマ自体の動きが軽快。ハンドリングも引き締まった印象で微舵角からの反応もいいし、クルマの動きが20Sより自然な感触だ。

室内もLパッケージより装備は簡素化されているけれど、それを見た目には感じにくいのが嬉しい。シートヒーターやパドルスイッチなどはないが、試乗車にはフルオプションのため、価格も210万円に達していたが、BOSEサウンドシステムとディスチャージランプを諦めれば14万円は安くなる。1.5Lで十分、燃費や税金を考えれば、2Lよりいいじゃないか、と思うほど内容は充実しているし、走りは楽しい。

強いて難点を挙げるとすれば、4000rpmあたりからのノイズが少々騒がしいことだ。これはエキゾーストマニホールドから続くダウンパイプあたりの内部共鳴音らしく、エンジン音やその他のノイズが比較的少ないことから、目立ってしまい気になるのが惜しい。それでもアクセラは登場したばかり。これからも色々細かい部分を改善していくだろうから、これからの進歩も楽しみだ。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア・居住性:★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★★

高根英幸/自動車&工業技術評論家(日本自動車ジャーナリスト協会会員)
芝浦工大機械工学部卒。トヨタ直営ディーラーの営業、輸入車専門誌の編集者を経てフリーの自動車ライターに。クルマのメカニズムすべてに興味をもち、旧車からハイテクまで納得いくまで解析。ドライビングだけでなくメンテナンスやモディファイも自ら積極的に楽しむ。自宅1Fの書斎兼ガレージには整備用リフトも完備。著書に「クルマのハイテク」(ソフトバンク・クリエイティブ刊)

《高根英幸》

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