2013年12月16日、アリアンスペース社は、アストリウム社とアリアン5 ECAロケット18機を追加購入する契約書を締結したと発表した。契約額は20億ユーロ以上となる。
今回の契約は、9月17日にアリアンスペース社がアストリウム・スペース・トランスポーテーション社とアリアン5 ECAロケット18機の製造に着手するよう要請し、追加購入について交わした合意に基づくもの。この契約により、製造中のアリアン5ロケットは38機となる。追加18機は2017以降に仏領ギアナ ギアナ宇宙センターからの打ち上げに使用される。2020年までギアナ宇宙センターでの打ち上げ準備が整ったという。
12月14日に行われた契約調印式には、フランスのオランド大統領、フランス高等教育・研究大臣フィオラゾ氏、ESA 欧州宇宙機関局長ドーダン氏、CNES フランス国立宇宙研究センターのルガル氏が臨席し、アリアンスペース社ステファン・イズラエル代表取締役会長兼CEOとアストリウム社CEO のフランソワ・オーク氏が出席した。
イズラエルCEOは、「大統領閣下のギアナ宇宙センターご訪問に心より謝意を表します。大統領閣下のギアナご訪問は、フランスが国家として宇宙産業の重要性をいかに高く認識しているか、という証であり、また政府機関及び関連企業の皆様からアリアンの信頼性、入手性、高品質のサービスに対して高い評価をいただいている証でもあります。アリアン5 を供給して下さるアストリウム社並びに欧州の関連企業皆様に御礼申し上げます。アリアン5 は世界で最も信頼性の高い打上げ機であり、我が社のビジネスを成功に導いています。本契約はアリアン打ち上げシステムの競争力を高めるとともに産業の維持を可能とし、お客様への最適のサービス提供を可能とするものです」とコメントしている。
オークCEOは、「アリアンスペース社に感謝の意を表します。今回の受注はアストリウム社を中心とした企業ネットワークが、世界のリーダー企業であるアリアンスペース社に対して信頼性の高い製品を提供している証です。今回の契約は、2003 年にアリアン5 の製造主契約企業に任命された弊社の役割を再確認するものであると同時に、製造基盤の強化につながる更なる受注残の確保でもあります。大統領閣下のご臨席は欧州経済産業界における宇宙産業の重要性と、過去40 年にわたる欧州の独立した宇宙へのアクセスに対するフランスのコミットメントを示すものと言えましょう」とコメントしている。