フィアット、クライスラーグループの完全子会社化を発表…経営統合へ

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クライスラーグループの米国本社
クライスラーグループの米国本社 全 1 枚 拡大写真

イタリアの自動車大手、フィアットは1月1日、米国の自動車大手、クライスラーグループを完全子会社化することで合意したと発表した。両社の経営統合が、実現することになる。

クライスラーグループは2009年4月、経営破綻。同年5月、イタリアの自動車大手、フィアットと資本提携を結んだ。その後、フィアットは、クライスラーグループへの出資比率を段階的に引き上げ。現在、クライスラーグループの全株式の58.5%を、フィアットが保有している。

また、クライスラーグループは2013年9月下旬、株式の再上場をSEC(米国証券取引委員会)に申請。再上場は、UAW(全米自動車労組)の退職者向け医療保険基金(VEBA)が保有するクライスラーグループの全株式の41.5%の一部を、新規公開する形で行う計画だった。しかし同年11月下旬、フィアットは「クライスラーグループが株式再上場を見送ることになった」と発表していた。

今回、フィアットは、クライスラーグループを完全子会社化することで合意したと発表。フィアットが、VEBAの保有するクライスラーグループの41.5%の株式を全て買い取る形を取り、1月20日に買収を完了する予定。

なお、株式の買収にかかる費用は、36億5000万ドル(約3845億円)。クライスラーグループが19億ドル(約2000億円)、フィアットの北米子会社、フィアットノースアメリカが17億5000万ドル(約1845億円)を負担する。

フィアットとクライスラーグループを率いるセルジオ・マルキオンネCEOは、「両社の持つ経験やノウハウを生かして、グローバルな自動車メーカーを創造するという構想を、完全に実現できるだろう」とコメントしている。

《森脇稔》

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