介護ロボット市場、2020年度には349.8億円に拡大…矢野経済調べ

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介護ロボット国内市場規模推移と予測
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矢野経済研究所は、国内の介護ロボット市場の調査を実施。その結果を発表した。

調査は2013年10月から12月の期間、介護ロボットメーカおよび販売会社、研究機関等を対象に、同社専門研究員による直接面談、電話・メールによるヒアリング、ならびに文献調査を併用して行った。

なお、調査における介護ロボットとは、非産業用のロボット(サービスロボット)の中で、介護福祉機器ロボットとして主に高齢者の介護目的(排泄支援、食事支援、移乗支援、歩行支援、見守り支援など)に使用されるものを指す。

国内の介護ロボット市場規模(メーカ出荷金額ベース)は、2011年度が1億2400万円、2012年度は前年度比37.1%増の1億7000万円となった。2012年度は数量の拡大に同調して、金額ベースも高い伸びとなるが、絶対額はまだ大きくはない。目的別にみると排泄支援と歩行支援が主となるが、介護ロボットとしてはまだ介護現場にほとんど普及していないのが実態である。

2013年度には、経済産業省の「ロボット介護機器開発・導入促進事業」の採択事業者が決定。介護目的のロボット開発と普及事業が開始された。介護ロボットとして効果が明確で、安価で使いやすさを求め、開発だけでなく普及させるための支援に重きを置いている点が特徴で、2015年度までに最終製品化を目指すことになる。メーカにより開発の進捗度やロボット構造に差があり、その内容や想定価格は今の所明らかではない部分もあるが、今後の実証試験を得て性能や効果が追及され、同時に製品化に向けて仕様や価格などが煮詰まっていくものと考える。

さらに、2015年度には介護保険制度の見直しも予定され、介護ロボットの介護保険適用製品が増加すれば市場拡大の追い風となる。国による普及のための方策も期待されており、国内の介護ロボット市場規模(メーカ出荷金額ベース)は、2015年度に23億円、2020年度には349億8000万円に拡大と予測する。

《纐纈敏也@DAYS》

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