【CES14】航空機へのエンタメ事業から始まったパナソニックの“B to B”シフト?

航空 企業動向
パナソニックのエンタメシステムを早期に導入したシンガポール航空
パナソニックのエンタメシステムを早期に導入したシンガポール航空 全 8 枚 拡大写真

テレビなどの消費者向け事業を白物家電部門に統合するなど大胆な組織改編を行っているパナソニックだが、実はAV部門は早い段階から「B to B」でビジネスをしていた部署がある。それが旅客機向けエンタテイメントシステムを受注するパナソニック・アビオニクス社だ。

【画像全8枚】

パナソニック・アビオニクス社は1979年に米国法人として設立された純粋にアメリカ企業である。同社が主力として手がけるのが、パナソニックのAV技術をベースとした旅客機向けエンタテイメントシステムなのだ。昨年のCESで津賀社長が行ったキーノートスピーチでその事業を具体的に紹介。CES会場にはシンガポール航空のA380に搭載されているファーストクラスキャビンを置くなど、その力の入れようは目を見張るほどだった。

そして今年のCES2014でもその事業を出展。今年はシンガポール航空に加えてアメリカン航空のキャビンを展示し、双方のキャビンアテンダントが笑顔を振りまく。さらにエンタテイメントの管理システムを出展するなど、この分野での力の入れ具合は明らかに増した。

実は同社は業界内で圧倒的シェアを持つ。聞くところではシェア72%と、この分野ではほぼ寡占状態。採用する航空会社は全世界に250社近く、ボーイングやエアバス、ボンバルディアの機材4000機近くにシステムが採用されているのだという。各機材で送出されている状態もリアルタイムで監視し、そのシステムの使い勝手の良さから高い信頼を受けている状態にあるそうだ。

最近ではこの事業にサムスン電子が参入するとの噂が流れており、今回の展示はそうした中でしっかりと地位固めをするパナソニック・アビオニクス社の意思表示となったようだ。

また、最近は機内でもWi-Fiが使えるのが一つの流れになっており、日本の航空会社ではJALが国際線に採用済みで、それもパナソニック・アビオニクス社が担当した。ちなみに国際線と国内線では送受信方式が異なり、国際線では衛星と、国内線では地上局とでやり取りするのが一般的。JALは今夏より国内線でもWi-Fiを導入するが、これは米国のGogo社が担当することになっている。

会場には航空機そのものがセンシングとなり、気象情報をリアルタイムで捉えられるシステムも出展。このセンサーは北米とイギリス国内を飛ぶ航空機に採用され、既に情報提供が始まって高精度な天気予測に貢献しているという。

まさに、「B to B」へシフトするパナソニックの今を、航空機の世界を通して明確に見ることができたCESだったと言っていいだろう。

《会田肇》

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