デトロイトモーターショー2014が、米国現地時間の13日に開幕する。
会場となるのは、昨年7月18日に180億ドル(約1兆8000億円)以上の負債を抱え財政破綻したデトロイト市のダウンタウンにあるCOBOセンター。しかし、その後発表されたNAIAS主催者ロッド・アルバート代表の「何ら影響はないだろう」という声明通り、無事開催に至った。
毎年1月に開催され、その一年の北米市場を占う重要な位置づけとされる同モーターショー。今回は18ブランドもの初公開車が控えており、お膝元の米国ブランド“デトロイト3”や北米販売が好調な日本メーカーの出展内容に注目が集まる。
まず見逃せないのが地元勢の動向だ。フォードはピックアップトラック『F-150』次期型で主力モデルの強みをアピール。GMはシボレーから新型コルベットの高性能グレード『コルベットZ06』、キャデラックから『ATSクーペ』を登場させる。クライスラーはクラス唯一の9速ATを備えたミドルセダン『200』で勝負に出る。
対する日本メーカー。トヨタが発表すると目されているのが、スープラの後継スポーツカーを示唆したコンセプトモデル『MIRAI』(未来)だ。レクサスは東京モーターショー13で発表された新型クーペ『RC』の頂点に立つ高性能グレード『RC-F』を公開する。日産は将来の量産スポーツセダンの先進的ルックスを提示するコンセプトカーを出展。インフィニティは新型スカイラインのエアロダイナミクス性能を引き上げた『Q50オールージュ』をお披露目する。また、先日の東京オートサロン14でもレース参戦車両が話題となった、ファン待望の『WRX STI』をワールドプレミアするスバルからも目が離せない。そして、ホンダは北米向け新型『フィット』を、アキュラは新開発のエンジンとトランスミッションを搭載したミドルセダン『TLX』を初公開する。
一方、欧米ブランドも負けていない。メルセデスベンツは昨日のプレビューイベントで新型『Cクラス』を世界初公開。モーターショー初日は『GLA 45 AMG』と『S600』をアンベールする。アウディが発表する『オールロード シューティングブレーク』は直噴2.0リットル直列4気筒ガソリンターボ「TFSI」エンジン搭載のPHVというパワートレインに注目だ。また、VW『ザ・ビートル』ベースのSUVコンセプトはどのような姿を見せるのだろうか。その他、BMW『2シリーズ クーペ』、ポルシェ『911 タルガ』、ボルボ『コンセプトXCクーペ』なども公開される予定。
多種多様な出展内容となった昨年に比べると、今回はスポーツコンセプトやクーペタイプなど走りのスタイルや性能を高めたモデルが多いと言える。2013年の新車販売台数はリーマンショック前の水準に近づく1560万199台。回復傾向著しいこの市場に、各社はどう仕掛けてくるのか、今年も見どころの多いショーになりそうだ。