三菱電機は1月15日、岐阜県恵那市の恵那テクノパーク地内に、鉄道車両用電機品を製造する工場を新設すると発表した。投資額は約75億円。
同社は、鉄道車両用電機品としてモーターや制御装置などを、兵庫県尼崎市にある伊丹製作所と海外4カ国で生産している。このうち伊丹製作所を含む同社尼崎地区は工場敷地が狭く、事業の拡張が困難となっている。今回、鉄道車両用電機品の生産能力を増強するため、岐阜県恵那市に伊丹製作所の分工場として「恵那工場」を建設する。
1月15日に恵那市などと工場を新設するため、立地協定を締結した。1月20日には岐阜県土地開発公社と土地売買契約を締結し、2月から着工、11月に完成し、2015年4月から稼働させる予定。
工場を新設する恵那テクノパークは、敷地面積や交通の利便性のほか、電気・水道のインフラ面などの諸条件が整っており、隣接する中津川市にある中津川製作所を始め、同社の中部地区にある既存工場の資材調達や人的な面での支援も見込めるため、同地内を新工場建設用地として選定した。
工場建屋は3階建てで延床面積が1万9943平方メートル。従業員数は稼働開始時点で100人を予定している。
同社では、鉄道車両用電機品の生産能力を増強することで、交通システム事業の拡大を目指す。