先ごろ開催された「オートモーティブワールド2014」において、少し珍しい小型電気自動車(EV) が紹介されていた。これは、HV/EVの要素技術の開発支援を行っているピューズの「OMV-01」だ。大きな展示会では初めてのお披露目になるそうだ。
外観は荷室を備えた2人乗りのビークルだが、お洒落なデザインが印象的だ。これは、フランスの老舗エクサム-メガ社の車体を利用したもので、ヨーロッパにおいて無免許で搭乗できる「クワドシクル」という車両に分類されるもの。
全長は2250mmと短いが、しっかりした荷室を備えている。宅配など近距離で、こまめに利用できる軽自動車(小型モビリティ)という位置づけだ。荷室部は業務用途に応じてバリエーション設計が可能だ。EVなのでオプションでクーラーを装備できるが、公道用ではヒータが標準で付いている点も嬉しいところだろう。
リチウムイオン電池×1台(2.2kWh)または2台(4.4kWh)を搭載でき、最高速度は45km/h、航続距離は35kmまで(電池2台時)。100Vプラグインによって、約1時間(参考値)ほどで充電が行え、非常用電源としての使用も可能だ(オプション)。
発売時期・価格は未定だが、ピューズでは本格的な販売を視野に入れている。この車両にEV用の制御ユニットや電池制御ユニット、EV駆動用モータなどのパワートレイン部を組み込んで、実用化に向けて試験を行っているところだ。将来的には国内のみならず、東南アジアでも販売していきたいという。