東京汽船は、「福島復興・浮体式洋上ウィンドファーム実証研究事業」を受託している福島洋上風力コンソーシアムに対して、洋上風力発電施設へのアクセス専用船「JCAT ONE」の供用を開始した。
JCAT ONEは、福島県・小名浜港と福島県沖に設置されている洋上風力発電施設(風力発電浮体およびサブステーション)との間で、施設のオペレーション・維持管理要員を安全に送迎・乗降させるのに活用する。
JCAT ONEは、オランダの造船所Veka Shipbuildingが建造した新造船で、洋上風力発電へ要員を送迎することを主目的に設計された欧州で標準的な「洋上風力発電支援船」。船はアルミ合金製の双胴船。
東京汽船は、購入後に日本で改修工事を施し日本海事協会の船級を取得した。日本で初めて就航する洋上風力発電支援船となる。
JCAT ONEは全長21.3メートルで、54総トン。高速性(最大速力27.2ノット)と洋上風力発電施設への接舷性能に優れ、高波浪状況下でも安全、速やかにオペレーション維持管理要員の施設への乗降を実現させる。
東京汽船グループでは、既存事業の一つとして交通船事業に携わっているが、洋上風力発電アクセス専用船事業を新規事業と位置づけており、今後、研究開発と事業展開に取り組み、洋上風力発電オペレーション支援分野での事業を確立していく。