【新聞ウォッチ】トヨタとホンダ、相次ぐ看板車種のリコールとベア要求

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気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2014年2月13日付

●渡部暁複合「銀」日本勢5大会ぶり(読売・1面)

●トヨタの交渉焦点、車労組が要求書一斉提出(読売・8面)

●「MRJ」月産10機目標、三菱重工(読売・8面)

●プリウス99万台リコール、トヨタハイブリッド制御不具合(読売・39面)

●企業、国内の稼ぎ復調、トヨタは1.3兆円に(日経・1面)

●輸入車地方取り込み、増税後にらみ顧客層広く(日経・11面)

●ヤマハ発動機、船外機生産、タイ移管(日経・11面)

●次世代EV電池日独合弁が始動、GSユアサなど出資 (日経・11面)

●スズキ12%減、三菱自は62%増中国1月新車販売(日経・11面)

●ヤマハ発動機、営業益551億円、前期、マリン好調で3倍に(日経・13面)

ひとくちコメント

「どこか違った」とは、スキー、ジャンプ女子で惜しくも4位になった高梨沙羅選手だが、自動車も走行中に警告灯がついたりして「どこか違う」と不具合が見つかった場合には、リコール(回収・無償修理)を届けることが義務付けられている。

トヨタ自動車が看板車種の『プリウス』のハイブリッドシステムを制御するプログラムに不具合があるとして、約99万7000台のリコール(回収・無償修理)を国土交通省に届け出た。対象は2009年3月~14年2月に生産された現行モデルの全ての車種。国内で一度に届け出たリコール台数としては過去最多という。北米を中心に輸出した約90万台もリコールの対象となり、対処する方針。

きょうの各紙も「プリウス100万台リコール」などと、毎日が1面準トップで報道。経済面でも「トヨタ復活に冷水」。朝日は社会面のほかに、経済面に「看板車種人気に冷や水」などと解説記事を掲載している。

現行のプリウスは新車販売ランキングでは4年連続で首位を独走した人気車種だが、「不具合がみつかった制御ソフトは、09年の3代目発売時に新たに採用。その時期と、販売が急拡大した時期が重なり、同じ車としては過去最多のリコールの最大届け出となった」(朝日)という。

ホンダも2月10日には、『フィット』と『ヴェゼル』の最新型ハイブリッド車計8万台余り系をリコールしたばかり。新型フィットのリコールは9月発売以降、3回目となる。毎日は「売れ筋車種のリコールが相次いだ事態は『エコカー人気』にも影響を与えそうだ」と指摘する。

きのうはトヨタをはじめ自動車メーカー各社の労組がベースアップなどを要求する春闘の要望書を一斉に経営側に提出した。「一生懸命に頑張ってくれた社員に報酬という形で還元するのは当然」(トヨタの豊田章男社長)との考えで、ベア要求を受け入れる公算が大きい。

だが、偶然とはいえこのタイミングでのトヨタ、ホンダのリコール届け出は、現場で汗を流している社員をねぎらいながらも「常に品質には気を配ってほしい」との経営側からのメッセージとも受け取れそうだ。

《福田俊之》

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