【BMW 523iラグジュアリー 試乗】軽快な走りと絶妙な乗り味に仕立てられた上級セダン…高根英幸

試乗記 輸入車
BMW 523i ラグジュアリー
BMW 523i ラグジュアリー 全 6 枚 拡大写真

昨年秋にマイナーチェンジした『5シリーズ』に試乗した。実は筆者は登場初期の現行5シリーズに、余りいいイメージを持っていなかった。それは大きくなりすぎた感があったことと、新しくなったフロントサスペンションの感触に今一つ馴染めなかったからだ。

【画像全6枚】

おそらく快適性と直進安定性、それにハンドリングのすべてを高次元で実現するためなのだろう、クルマは真っ直ぐ走っているのだけれど、フロントタイヤを支えるサスペンションのブッシュはグニャグニャと動いて衝撃を吸収していた。その足の動きに違和感を覚えたのだ。

ところが、マイナーチェンジした5シリーズに乗って驚いた。フロントサスペンションのフィールはBMWらしい剛性感を感じさせるものに、しっかりと改善されていたからだ。ひょっとすると、今回のマイチェン前にすでに手が加えられていたのかもしれない。ともあれ、5シリーズは発表されている内容以外にも、様々な部分が進化していたのである。

試乗したのは523iラグジュアリー。この大きな5シリーズのボディに4気筒のガソリンエンジンでは、いくらターボがついていても非力なのでは、と思ったがどうしてどうして。最大トルクは1250rpmから発生するらしいが、ATなので発進時や加速時はトルコンで回転が高まるため、その領域でのトルク感を感じることはできなかった。しかし、2000rpmから5000rpmの加速の気持ちよさは、4気筒2リットルエンジンとは思えないほどだ。スムーズさも4気筒としてはレスポンスの良さから、クルマの動きが実に軽快で、キビキビと走ってくれる。

試乗者にはオプションのドライビング・パフォーマンス・コントロールが装備されており、モードを選ぶとダンパーの減衰力やシフトタイミング、ステアリングのアシスト量などが変化する。スポーツを選んでも足回りはしなやかさを失わず、無駄な動きが減って安定感が高まった。コンフォートでもハンドリングの応答性はスポーツセダンとして十分なものだった。つまり、5シリーズの基本性能の高さを、こんなところでも教えられたのである。

■5つ星評価
パッケージング:★★★
インテリア・居住性:★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★

高根英幸|自動車&工業技術評論家(日本自動車ジャーナリスト協会会員)
芝浦工大機械工学部卒。トヨタ直営ディーラーの営業、輸入車専門誌の編集者を経てフリーの自動車ライターに。クルマのメカニズムすべてに興味をもち、旧車からハイテクまで納得いくまで解析。ドライビングだけでなくメンテナンスやモディファイも自ら積極的に楽しむ。

《高根英幸》

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