災害運休区間は前月と変化なし…2月末

鉄道 企業動向
2月末時点の災害運休区間。2月の大雪による運休区間は全て2月26日までに再開したため、1月末からの増減はなかった。
2月末時点の災害運休区間。2月の大雪による運休区間は全て2月26日までに再開したため、1月末からの増減はなかった。 全 2 枚 拡大写真

災害による鉄道路線の運休区間は、2月末時点で6社17線18区間・計492.3km。1月末からの増減はなかった。2月の大雪では多くの路線で運転を見合わせたが、2月26日までに全て再開している。

2013年7月の豪雨の影響で運転の一部見合わせが続く山陰本線と山口線は、秋頃にも再開の見込みとなった。

■三陸鉄道 北リアス線 小本~田野畑(岩手県) 10.5km
東日本大震災の津波で路盤が流失するなどの被害。4月6日の再開が決まった。

■JR東日本 岩泉線 茂市~岩泉(岩手県) 38.4km
2010年7月に発生した土砂崩れによる脱線事故で全線運休中。復旧に膨大な費用がかかる一方、利用者が極度に少ないことから鉄道を廃止して正式にバス転換することが決まった。廃止予定日は当初11月9日付とされていたが、4月1日付に繰り上げられた。

■JR東日本 山田線 宮古~釜石(岩手県) 55.4km
東日本大震災の津波で路盤が流失するなどの被害。JR東日本はバス高速輸送システム(BRT)による仮復旧の意向を示したが、鉄道の早期再開を求める沿線自治体との間で交渉が難航。JR東日本は1月31日、同社が線路施設を復旧し、復旧後の運行は三陸鉄道に移管する案を沿線自治体に示した。

■三陸鉄道 南リアス線 吉浜~釜石(岩手県) 15.0km
東日本大震災の津波で路盤が流失するなどの被害。4月5日の再開が決まった。

■JR東日本 大船渡線 気仙沼~盛(宮城・岩手県) 43.7km
東日本大震災の津波で路盤が流失するなどの被害。2013年3月から鉄道復旧までの暫定策としてBRTを導入し、線路敷地の一部を活用したバス専用道を整備した。

■JR東日本 気仙沼線 柳津~気仙沼(宮城県) 55.3km
東日本大震災の津波で路盤が流失するなどの被害。2012年8月から鉄道復旧までの暫定策としてBRTを導入し、線路敷地の一部を活用したバス専用道を整備した。

■JR東日本 石巻線 浦宿~女川(宮城県) 2.5km
東日本大震災の津波で路盤が流失するなどの被害。春から復旧工事に着手し、2015年春の再開を目指す。終点の女川駅は内陸側に移設する。これにより距離が0.1kmほど短縮されると見られる。

■JR東日本 仙石線 高城町~陸前小野(宮城県) 11.7km
東日本大震災の津波で路盤が流失するなどの被害。ルートを内陸側に移設した上で2015年にも再開する予定。

■JR東日本 常磐線 広野~竜田~原ノ町(福島県) 54.5km
東日本大震災の地震動と津波で路盤が崩壊するなどの被害。福島第一原発の警戒区域などに入っているため、被害調査もほとんど進んでいない。広野~竜田間8.5kmは2012年8月から避難指示解除準備区域に移行しており、JR東日本は沿線自治体の帰町判断にあわせ春にも再開する方針。

■JR東日本 常磐線 相馬~浜吉田(福島・宮城県) 22.6km
東日本大震災の津波で路盤が流失するなどの被害。ルートを内陸側に移設して運転を再開する計画が立てられている。春から工事に着手し、2017年春にも再開する予定。

■JR東日本 只見線 会津川口~只見(福島県) 27.6km
2011年7月の豪雨で橋桁が流失するなどの被害。JR東日本は復旧の可否について「総合的に検討を進め」るとしており、公的支援が受けられない場合の運転再開は困難とみられる。沿線自治体の市町村長らで構成される復興推進会議が2013年11月に発足した。

■小湊鉄道 小湊鉄道線 養老渓谷~上総中野(千葉県) 4.2km
2013年10月の台風26号による大雨で盛り土が損壊。

■JR東海 名松線 家城~伊勢奥津(三重県) 17.7km
2009年10月の台風18号により橋台の流失や土砂の流入などが発生。一時は鉄道を廃止する方針が示されていたが、関係自治体が鉄道施設周辺の治山事業などを実施することを条件に復旧の方針に転換した。2015年度内の再開が予定されている。

■信楽高原鐵道 信楽線 貴生川~信楽(滋賀県) 14.7km
2013年9月の台風18号による大雨で橋桁が一部流失し、全線運休中。一時は廃止の可能性も取りざたされていたが、滋賀県の支援や国の補助により信楽線の施設を保有する甲賀市の負担が大幅に軽減される見通しとなり、再開に向けて動き出した。信楽線の施設を保有する甲賀市は、12月までには再開したい考えを明らかにしている。

■JR西日本 木次線 出雲横田~備後落合(島根・広島県) 29.6km
大雪の影響でしばらくの間、運休する。

■JR西日本 三江線 江津~浜原(島根県) 50.1km
2013年8月に発生した豪雨の影響で橋脚が流失するなどの被害。同年11月から復旧工事が始まり、7月中にも再開する見込み。

■JR西日本 山陰本線 須佐~奈古(山口県) 19.8km
2013年7月の豪雨で橋脚の沈下などが発生。再開は秋頃の見込み。

■JR西日本 山口線 地福~津和野(山口・島根県) 19.0km
2013年7月の豪雨で橋桁が流失するなどの被害が発生。再開は秋頃の見込み。

《草町義和》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 伝説のACコブラが復活、「GTロードスター」量産開始
  2. トヨタ『ランドクルーザー300』初のハイブリッド登場!実現した「新時代のオフロード性能」とは
  3. ようやくですか! 新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』日本仕様初公開へ…土曜ニュースランキング
  4. 「三菱っぽくないけどカッコいい」ルノーの兄弟車となる『エクリプス クロス』次期型デザインに反響
  5. 【BYD シーライオン7 新型試乗】全幅1925mmの堂々サイズも「心配無用」、快適性はまさに至れり尽くせり…島崎七生人
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  2. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
  3. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  4. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  5. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
ランキングをもっと見る