【マツダ アクセラスポーツXD 試乗】降りたくなくなるほどのバランスのよさ…島崎七生人

試乗記 国産車
マツダ アクセラスポーツXD
マツダ アクセラスポーツXD 全 8 枚 拡大写真

グリルの赤いラインが「XD」の証。なので「“GTD”の呼称にしては?」と、児玉眞也“新”主査に水を向けてみた。が「論議はしたがマツダのなかで呼称はひとつにしたかった」とのこと。今のマツダは、やはりブランディングに相当に気を遣っているることがわかる。

とはいえ、ただ「XD」とだけ名乗らせておくにはもったいないほど『アクセラスポーツ』のディーゼルはよく走る。『アテンザ』『CXー5』と同一の2.2リットルのディーゼルターボ(175ps/42.8kgーm)だから当然だが、低速、高速、ワインディングのいずれもまったくストレスがない。6速ATとのコンビネーションも完璧。低回転域のトルクフルさは言うに及ばず、回した際、回転が上がって行く過程での壮快さが、すんなりとドライバーの気持ちとリンクするのがいい。もちろん音・振動のレベルもほとんど不満なしのレベルにある。

足回りも「XD」は専用のセッティング。18インチタイヤ&ホイールながら、低速から乗り味がしっとりしているうえ、手応えがきとんと実感できるステアリング、ジックリと沈み込む印象のロール、そして路面を掴んで離さない4輪の接地感…など、どれも『アクセラスポーツ』中、最上のレベル。トータルバランスが非常に高い。なので試乗車から降りたくなかったほど…と書いておきたい。

高輝度塗装のホイールや、リヤバンパー下部の艶アリ(ピアノブラック)塗装など外観も他グレードと差別化。インテリアではシートが専用のほか、ステアリングホイール(と駐車ブレーキレバー)に『アテンザ』と同じサラッとした手触りの上級の本革を奢り、ステッチもX(クロス)レッドであったりとXDユニークな仕様に。フロアマットも赤系のパイピング付きだ。BOSEのオーディオとサンルーフもシリーズで唯一、標準だ。安全装備も“全部入り”。それらはXDがラインアップのトップモデルであることの裏付けでもある。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。 便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 【スズキ ソリオ 新型試乗】乗り心地と静粛性はクラストップ、だが「損をしている」と思うのは…中村孝仁
  2. 伝説のACコブラが復活、「GTロードスター」量産開始
  3. ホンダ『スーパーEV』世界初公開へ、小型EVで「運転の楽しさ」提案
  4. サブコンが再評価される理由と純正ECU時代の新常識~カスタムHOW TO~
  5. 「欧州のカローラになりそう」ルノーの最新ハイブリッドコンパクトに日本のファンも熱視線!
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
  2. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  3. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  4. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  5. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
ランキングをもっと見る